出版社内容情報
「では、冠位決議(グランド・ロール)を始めよう」
衝撃の真実と向き合う覚悟を決めて、エルメロイII世は仲間たちととも霊墓アルビオンへと乗り込む。ロンドン地下に広がる大迷宮は、神秘を操る魔術師ですら想像を絶する、もうひとつの世界であった。
同時に、ライネスもまた、II世の代わりに冠位決議へ出席することとなる。
複雑に絡み合う、迷宮探索と陰謀劇。
そして、迷宮の最奥にて儀式を進めるハートレスの謎とは。
幾多の神秘に彩られた『ロード・エルメロイII世の事件簿』、その結末を今ここに。
内容説明
現代の魔術師の在り方そのものを変革する―。ハートレスの想像を絶する計画を阻止すべくエルメロイ2世は、“異界”ともいえる神秘の巣窟『霊墓アルビオン』へ乗り込んだ。一方、2世に代わり『冠位決議』に出席したライネスは、魔術世界を統べる君主たちの前で、命がけの“推理ショー”を行うことになる。迷宮探索と陰謀劇が複雑に絡み合い、第四次聖杯戦争から続く『星』に焦がれた少年の物語は、今ひとつの結末を迎える。時計塔における最大級の神秘『霊墓アルビオン』に挑むシリーズ最終巻!!
著者等紹介
三田誠[サンダマコト]
ライトノベルの執筆を中心に活躍。近年では、TRPGリプレイ形式の創作物のフィクション・マスター、漫画の原作など、多岐にわたり活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ru
20
いや~~~終わった、、、という感じ。シリーズを通してかなり短いスパンで文庫版が発刊されてきて、それと過ごしてきたこの期間という体験そのものが、かなり得難く貴重なものだったと思える素晴らしい作品だった。ミステリーで型月世界の魔術師について深堀りするのは並大抵の技量で書きこなせる内容ではない上に、しかも設定に忠実に挑んだ"正史"であるというのが本当にすごい。このシリーズを読むことができて本当に良かった。 2021/03/12
りんご
19
最終巻としてこれ以上なく綺麗に完結した物語だった。Ⅱ世とグレイが今までに出会った人達に協力を得て、宿敵のハートレスを止める流れが熱い。イスカンダルに対するウェイバーの強い思いが語られていたことが嬉しかった。そしてかつての敵であった時任はあの後どうなったのか気になっていたので、事件後の彼がきちんと書かれて良かった。また目的のためにお互いを利用しあいながらも、それだけではないハートレスとフェイカーの関係が美しく儚く、素敵な敵役だった。2021/01/11
にぃと
13
TYPE-MOON BOOKS版登録済み。 ハートレスの野望を止めるため、エルメロイ兄妹はそれぞれ霊墓アルビオンと冠位決議に挑む。それぞれがギリギリの綱渡りをする中、ついに訪れる運命の夜、とFate本編との絡め方が上手いし、そことのリンクは読んでて唸らされた。 この巻のミステリー要素としてはハートレスの正体。こちらの予想を超える魔術世界ならではの謎解きは見事。 シリーズの最終巻にふさわしい内容と綺麗な終わり方。挿絵は勿論、解説や後書きまで含めておいしいところだらけで非常に満足。2022/01/15
織田秋葉
12
事件簿最終巻。 ライダー召喚から、ラストに向けての一連のシーンがほんとに素敵で、ああ、このシーンのために、この前の9巻があったのだなあ、と思ったりした。 ほんとにね、本当に、ゼロのウェイバーを知っている人は、あのシーン、ぐっと来たと思うなあ。 受肉させてあげたかったけれど、できなくて。座に返すのが精いっぱいで。 この二人って変なたとえなんだけれど、王様とお姫様で、お姫様が必死になって王様を追いかけてるんだよね、生涯かけて。いつか、彼はかの王に追いつくことができるんだろうか。2021/02/06
ソラ
11
ついに最終巻。とてもキレイに終わったと思う。2021/01/23
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