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内容説明
コンビニ店員、国際派テレビマン、サーファー漁師、発明家は、“再選率84.2%”の壁になぜ挑んだのか?マグロと原発の町、「飛び地」の村、60年も無投票が続く島…選挙を旅する異色ノンフィクション。
目次
第1章 えふりこぎ―青森県大間町長選
第2章 コンビニ店員の逆襲―北海道中札内村長選
第3章 風にとまどう神代の小島―大分県姫島村長選
第4章 ドンの5日間戦争―愛媛県松野町長選
第5章 国道ファースト主義―和歌山県北山村長選
第6章 仏頂面と波乗り男―北海道えりも町長選
第7章 嘘つきと呼ばれて―佐賀県上峰町長選
著者等紹介
常井健一[トコイケンイチ]
1979年生まれのノンフィクションライター。茨城県笠間市(旧岩間町)出身。東京・隅田川沿いに在住。著書『無敗の男―中村喜四郎全告白』(文藝春秋)が高い評価を受け、大宅壮一ノンフィクション賞と講談社本田靖春ノンフィクション賞の最終候補となった。「小泉純一郎独白録」(「文藝春秋」2016年1月号)で第23回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞(作品賞)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
24
自分の島を「住みよい北朝鮮」と呼び、選挙を行わず、一族による寡頭支配を選択する村民。実務よりもパフォーマンスを優先させる候補者の"人気投票"を目にすることが多い昨今。民主主義に基づき選挙を行うことが、国民のために最善と言えるのかどうか。2020/12/13
imagine
11
中村喜四郎の本が面白かったのでこちらも。初出は新潮45の連載。タイトルの「変人」よりも、連載時のテーマ「田舎選挙」のレポートといった感。驚いたのは、こうした町村の首長選挙への投票率が、80%はおろか90%も超えること。村民や町民の実利、歴史、派閥といった要素が剥き出しになる生々しさが伝わってきた。国政の勢力図とは独立した関係性が全国各地に根付いていることは、番狂わせが起きる希望を感じる。その反面、多選の現職に対して果敢に挑戦する候補者がいなければ「無風」を生み出す土壌となることも理解できた。2021/07/28
よしあき
7
東京都市部に住んでることもあって地方選について触れる機会がなく、この本はいい勉強になった。 首長選の再選率や無投票率の高さに驚いたが、読み進んでみて、良い悪い抜きに納得した。 役場や土建屋の強さや、小さな村でも国会議員などの中央との関係が重要であることなど、選挙という制度というよりも地方の社会を知ることができた。 読み物としてもなかなかおもしろく、一気に読み終わった。2020/12/20
Hiroo Shimoda
5
田舎の町村で、過去二、三十年無投票当選の無風地帯で久しぶりに行われた選挙のルポ。地方政治のリアルが読める。民主主義、分断、経済といったグローバルにも通じる課題への一つの答えがある。2021/02/24
Mao
4
東京の選挙とは別物、と思う。けれど、この目線で区長選を見たら面白いのかも。2021/05/26