僕の神さま

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  • サイズ 46判/ページ数 245p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041097786
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

僕たちは何かトラブルが起きると、同級生の水谷君に相談する。例えば友だちから意地悪されたら、運動会で出たくない競技があったら、弟が迷子になっても……。学校中のみんなから頼りにされる名探偵。彼が導き出す答えに決して間違いはない。だって水谷君は「神さま」だから。夏休み直前、僕と水谷君は同じクラスの川上さんからある相談を受ける、その内容は意外なものだった……。小学生の日常で起きた「悲劇」が胸をえぐる、切なく残酷な連作ミステリー。

内容説明

僕たちは何か問題が起きると、同級生の水谷くんに相談する。みんなから頼りにされる名探偵。彼が出す答えに決して間違いはない。だって水谷くんは「神さま」だから。夏休み直前、僕と水谷くんは同じクラスの川上さんからある相談を受ける、それは…。少女のため、2人が取った行動とは―小学生の日常に起きた、残酷で切ない連作ミステリー。

著者等紹介

芦沢央[アシザワヨウ]
1984年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2012年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。17年『許されようとは思いません』が第38回吉川英治文学新人賞の、19年『火のないところに煙は』が本屋大賞、第32回山本周五郎賞の候補になった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんたろー

341
小学校5年生の佐土原クンの目線で、頭脳明晰な水谷クンの名推理を描いた4編+エピローグ構成の連作短編。「あの芦沢さんが子供主人公の話?」と読む前は懐疑的だったが、著者らしいブラック&ビターな味付けで、切れの良い日常&青春ミステリが活き活きと描かれていた。いかにも小5の佐土原クンと小5とは思えない水谷クンの組み合わせも定番ながら効果的だし、同級生・川上さんの儚く切ない存在も効いている。エピローグでドンデン返し的に伏線回収をしているのも良かった。贔屓の芦沢さんとしては「中の上レベル」だが、続編を期待したい佳作。2020/10/18

Yunemo

322
水谷君、小学5年生ですよ。こんな設定にしていいの。自身もそうであるように佐土原君が普通の小5と考えてしまいます。でも自身、自分の狡さに悩みましたかね、と問われればちょっと恥ずかしい想いに。水谷君の思考方法を現実的に考えると何となく落ち着かないザワザワ感ばかりが自身にまとわりついて。まだまだ世間を知らないはずなのに、まるで経験済かのような指導力、その方法。川上さんへの対応はまさにその通り。例えば、10年後20年後の水谷君と佐土原君はどういう大人になってるのか、著者の感性で描いていただきたいとの想いが募って。2020/08/30

ムーミン

298
とても考えさせられたし楽しめた作品でした。2021/01/17

イアン

275
★★★★★★★☆☆☆小学生の視点で綴られる連作短編集。見た目は子供、頭脳は大人な名探偵・水谷くんと〝僕〟は、同級生の川上さんのある相談に乗るうちに、裏に潜む恐ろしい事実に気付き始める…。のほほんとした猫ミスで始まり徐々に不穏な空気を纏っていく様子は、まるで朝は晴れていた空に徐々に暗雲が立ち込めていくよう。アレルギーの正体や騎馬戦の戦術といった軽めの謎から、児童虐待や呪いといった重めの謎まで、ややこじつけ気味の印象は受けるものの、小学生とは思えない推理に感心する。タイトルは短いのに芦沢央らしさを感じる作品。2021/08/01

cinos

267
麻耶さんの神様を思い出しましたが、違う神さまです。1作目の感動的な春の話と愉快な秋の騎馬戦と、それとは真逆の重い夏と冬の物語による連作短編集です。名探偵とワトソン役の関係について考えさせられます。2020/09/17

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