アストロボール―世界一を成し遂げた新たな戦術

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アストロボール―世界一を成し遂げた新たな戦術

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  • サイズ 46判/ページ数 384p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041090794
  • NDC分類 783.7
  • Cコード C0098

出版社内容情報

成長志向やひたむきさ、チームの和やリーダシップといった、数値化になじまない「ソフトな情報」を駆使したスカウティング・チームビルディングがアストロズを変えた。
弱小球団が初の世界一を成し遂げるまでの軌跡。

日本語版への序文はプロ注目の評論家・お股ニキ @omatacom。
<本書には野球のすべてが詰まっている。『マネー・ボール』『ビッグデータベースボール』に次ぐ、アメリカデータ野球の最新版にして最高傑作が本作『アストロボール』である。>
<ただし、アストロズがこうした成果を出す過程で、球史に残る汚点を作ったことに触れないわけにはいかない。
2020年1月13日、MLBのコミッショナーは調査結果を発表し、アストロズが2017年のシーズンを通して、および2018年のシーズンの途中まで、電子機器を使用して試合中に相手チームの捕手のサインを盗んでいたと断定した。(中略)
チームワークや若手へのアドバイスといった貢献は数値化が難しいものであるが、こうしたこれまで数値化されてこなかった直感的な部分を軸とした独自のスカウティングこそ、本書から学ぶべきビッグデータ時代の人事である。アストロズの躍進は決してサイン盗みだけによるものではない。それはそれ、これはこれとして、チームの功罪は区別して考える必要があるだろう。>

内容説明

全球団が同じ数字や技術にアクセスできるようになり、データを巡る状況に差がなくなった中で、新たな優位は数値化したり統計モデルに組み込んだりすることがほぼ不可能なところからもたらされるのかもしれない。言い換えれば、人工知能の隣には常に人間の知能のための場所が存在するだろうし、それは野球界に限った話ではない。これから先も、直感が果たす役割はきっとあり続けるはずだ。

目次

プロローグ 判事
第1章 直観
第2章 オタクの洞窟
第3章 気品のある野獣
第4章 成長マインドセット
第5章 サーフィン好きなペイトン・マニング
第6章 つまずきの夏
第7章 カルロス・ベルトランを探して
第8章 残り2秒
第9章 ワールドシリーズ
結び アストロワールド
2018 旅立ち

著者等紹介

ライター,ベン[ライター,ベン] [Reiter,Ben]
イェール大学とケンブリッジ大学卒業。2004年に『スポーツ・イラストレイテッド』誌に加わり、現在はそのシニアライター。同誌の表紙を飾る記事を25本以上執筆しているほか、『タイム』誌などにも寄稿。MLBネットワークのレギュラーコメンテイターも務める。『アストロボール―世界一を成し遂げた新たな戦術』が初めての著作

桑田健[クワタタケシ]
1965年生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ライアン

16
サイバーメトリクスだけでない新しい野球の考え方。「マネーボール」を読んだときに野球ほど数字が出てくるスポーツはないけれど数字だけで割り切れるほど野球は簡単なものではないと思った。しかし本書で登場するアストロズはスカウトの直感や選手のメンタル、チームの和までもが数値化されており、その結果ワールドシリーズを制するまでになったというお話し。面白かったです。しかしこれらを成し遂げた優秀なスタッフは他チームに引き抜かれ、チームの不祥事によって有能なGMも去ってしまった。今シーズンはどうなるのかね?。2020/03/31

たかやん

14
原書がサイン盗み告発以前に書かれたアストロズ本。サイン盗みを主導した1人とされているカルロス・ベルトラン礼賛の記述がまともに読んでいられないのはもちろん、2017シーズンの記述全体がどこまで現実に即しているのか疑わしい限り。それでも、2017年を迎えるまでのチームづくり特にドラフト戦略についてを読むと、サイン盗みだけでアストロズが世界一になれたわけではないことを強く感じます。筋肉増強剤を使った選手が皆ホームラン王を獲得できるわけではないのと同様に。2020/10/17

Eiki Natori

10
アストロズサイン盗み疑惑の2017年頃の話。その首謀者とされるベルトランの記述が「相手の癖」ではなく「サイン」と読み替えてしまうとダーティーな印象を持ってしまうのだが、ベルトランがベンチから分断を無くした言葉の障壁を取っ払う努力などは組織作りに大変大事なことではないだろうか。 最弱チームと言われたアストロズがサイバーメトリクスだけでなく、現場の「勘」を数値化し、人間関係を重視していった結果、変貌を遂げてポストシーズンの常連となっている現状は野球のみならず大変参考になる一冊ではないかと思う。2023/05/04

garak

3
数年間によるアストロズ再生のGMの物語が主な視点として描かれています。ドラフトの難しさ、成功のカギ、近年進化するデータ分析などMLBに興味ある方なら実名の選手も出てくるので読み応えはあると思います。データだけでは完全ではないことや数値化できないことを今後どう評価していくのは課題として挙げられており、今のところはここが限界かなという感じですが、作中チームメイトとの関係性まで評価するシステムを模索する方も語られていて興味深い。サイン盗み騒動は大変残念であるが成長のプロセスを重視した再建物語としては面白い。2021/03/06

K

3
本編は2017年末の物語か。サイン盗み事件は置いといても読み応えのある話だった。マネーボールやビックデータベースボールに続くノンフィクションだけど、近年の野球界の話だと感情移入できる。バーランダーの移籍裏話は驚き!何事も「データを取る」って大事なんだな。サラリーマンの求人採用とか各種研修にも役立ちそう。2020/03/23

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