出版社内容情報
遺体の傍に、殺人計画が記されたメモが――。文書マニアの理沙が謎に挑む!遺体の傍に、連続殺人計画のメモが見つかった!さらに、遺留品の中から、謎の暗号が発見され――。連続殺人を食い止めるため、捜査一課文書解読班を率いる鳴海理沙が、メモと暗号の謎に挑む!
麻見 和史[アサミ カズシ]
著・文・その他
内容説明
絞殺体の傍らに、殺人計画のメモが―。鳴海理沙率いる文書解読班に、出動命令が下る。理沙は、新たに見つかった「ゆにぞんころすげきやくしたい」との切り貼り文とともに犯人を割り出そうとするが、うまくいかず捜査は混迷を極める。一方、解読班のサブリーダーとなった矢代の必死の捜査で、被害者の甥が重要参考人として浮かび上がった。しかし、その甥がまたも絞殺され―。文字マニアの理沙が連続殺人の謎に挑む!
著者等紹介
麻見和史[アサミカズシ]
1965年千葉県生まれ。2006年『ヴェサリウスの柩』で第16回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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absinthe
180
やや残念な結果に。麻見さんは大好きだがこのテーマに向いてなかったかもしれない。文書捜査官にも不似合い。専門用語を知っていると、犯人、動機、背景はすぐにわかってしまう。問題は犯人がわかり易すぎることより、背景が世俗的で犯罪の背景に想像の余地が残らないこと。読者にあれこれ空想させるのも作家の務めだ。このシリーズは、浮世離れした世界観を持つ犯人像に似合ってる気がする。本作のテーマなら、池井戸さんがやったら名作になったかも。2019/03/04
KAZOO
105
麻美さんの本も出るとすぐ読む習性になっています。このシリーズも3作目で、この部門での事件のかかわりにかなり苦労されているのではないかという気がしました。パソコンの文字などからいろいろ証拠を集めようとしますが、なかなか思い通りには・・・・。最近企業からみの話が多いのはマスコミでの影響ですかね。この部門も上司の管理官が嫌っているようでどのようになるのか、あるいは管理官の過去がらみの話が出てくrのでしょうか?2018/12/03
タイ子
80
文書捜査官シリーズ(何作目だっけ)。今回からIT系に強い若者が一人加入。ドラマの影響で解読班のメンバーを俳優陣に変換されながら面白く読了。班長の鳴海理沙が積極的に外回りに出始め何だか活気の様相を見せ始める。75歳の男性が殺され、奇妙なメモがあったところから文書解読班の出動と相成り、そこから地道な捜査が始まる。連続殺人に発展し混迷した捜査から意外な事実が…。鳴海理沙の文字に対する執着さが日本語の難解さを改めて知らしめてくれる。日本語って使い方によって怖くも面白くもなるんですね。2019/01/05
sin
71
キャラクターに好感の持てる文書解読班ではあるが、作品の中で危ぶまれる存続意義と同じくらい、捜査に於ける部署の役割の必然性に疑問を抱かずにはいられない。文書を手がかりにして事件を読み解くスタイルはありだが、毎回それだけで解決に導くことは出来ないため、作中批判されるように聞き取り捜査で解決に近付いて行かざるを得ないようで、裏方は裏方で良しとせず犯人逮捕にまで迫ろうとするからか筋立てが窮屈に感じてしまう。2018/12/05
あっちゃん
63
5年前に妻を火事で亡くした男が殺された、ミステリー的にはコレが焦点と思うのだけど警察的には違うのか?(笑)臨時に新メンバーも加え賑やかに、エピソードゼロ読了後だったので元相棒の登場に( ̄ー ̄)2024/08/14