正義の申し子

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  • サイズ B6判/ページ数 327p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041072189
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

匿名で他人を嗤うな――横溝賞作家が放つ、痛快群像エンタメ!!カリスマユーチューバーの純は、会心の動画配信に成功する。不当請求業者をおちょくるその配信の餌食となった鉄平は、純を捕まえるべく動き始めた。出会うはずのなかったふたりが巻き起こす、大トラブルの結末は!?

染井 為人[ソメイ タメヒト]
著・文・その他

内容説明

現実では引きこもりながら、カリスマユーチューバー“ジョン”として活躍する純。ある日、悪徳請求業者に電話をかけ、相手をおちょくる配信をする。キャラの濃い関西弁男を懲らしめた動画は大好評。ジョンはさらに、動画の男とリアルに会って対決できないものか考える。そのころ、動画の餌食となった悪徳請求業者の鉄平は、ジョンをとっ捕まえようと動き始めていた。やがてふたりは巡り会い―なぜか事態はヤクザや女子高生を巻き込んだ大トラブルに発展!ふたりが迎える予想外の結末とは!?

著者等紹介

染井為人[ソメイタメヒト]
1983年千葉県生まれ。芸能プロダクションに勤務し、ミュージカル、舞台演劇のプロデューサーとして活動。ソメイヨシノ名義で児童ノベルスなども執筆。2017年、『悪い夏』で第37回横溝正史ミステリ大賞の優秀賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

530
読メを通してキッカケをもらったので読んでみた。『悪い夏』より好き。変に深刻にならない題材の方が、人物が活きている気がする。全体として”ソツがない”出来で、話も先が読めるのだが、適度にグダグダな人物描写が、なんか親近感沸いて楽しい。前作もそうで、目新しい題材を盛りだくさんにぶち込んでいるのに、とにかく展開がストレートすぎて、”痛快エンタメ”といえば聞こえはいいが、他に売りようがない?とも感じる。著者オンリーワンのエッジが立つような題材を見つければ、すごく面白いものを書いてくれそう。…余計なお世話でした。2018/08/14

青乃108号

262
何だか漫画みたいだけど一気に読ませる力は持っている作品。前半の積み木くずし(死語)的家庭内暴力場面とか生理的に受け付けないし、登場人物は皆あまり好きにはなれなかったが、主役のジョンことタイガーマスクことYouTuberの純と、半グレの鉄平の、対決から共闘、そしてラストシーンでうかがわせる友情の流れは良かったな。俺もリアルの友達は面倒くさいから要らないと思ってたけど、友達、ちょっと良いな。2023/11/25

nobby

246
あんまり深く考えずに面白く読めばよいのかな。とにかく中盤過ぎまで全く物語の行き先が見えない…“正義の申し子”を自称するカリスマユーチューバーが悪徳業者を退治するのは爽快だが、何やら正義を感じられない素行の悪さやおバカな振る舞いに主役を疑うばかり…そうかと言って悪者役に感情移入出来る訳でもなく複雑な心持ちが続く。思いもよらぬ展開から、双方が絡まりだしてからは疾走感たっぷりで笑いっぱなしだった。少し強引ながらも分かりやすく盛り上げるラストも嫌いではない。何にしても「ジョジョジョジョーン」って言ってみたい(笑)2018/08/30

しんたろー

222
『悪い夏』は「力ある作家だけど好みのタイプではないなぁ」だったが、読友さん達が推すので本作へ…暴走族上がりの架空請求業者・鉄平、引き籠りのYouTuber・純、二人の対決を軸に、何処にでもいそうな女子高生・萌香が絡んでくる青春群像劇。序盤は男二人が好きになれず乗れなかったが、中盤からサスペンスとコメディのバランスが噛み合って面白味が増す。テンポアップした終盤は漫画チックながら、それまでの人物描写が功を奏して彼らを応援できた。この手のエンタメは木内一裕さんが第一人者だと思っているが後継者になれる腕を感じた。2020/12/18

いつでも母さん

221
前作『悪い夏』の次はこれ!引きこもりユーチューバーVS悪徳請求業者の出会いから物語は始まる。引きこもりの兄・純が人気ユーチューバー・ジョンだったなんて・・妹・蘭子とその友人をも捲き込んで物語はあれよあれよと、予期せぬ方向へ進む。ユーチューバーの実態は私にはわからないが、純がジョンと対峙するのがだんだん切なくなってしまったし、敵のはずの鉄平と友だちになるラストはちょっとグッときた。単純に面白かったし、ネットの功罪も考えさせられました。現代という時代が生み出した作品ですね。次も楽しみな染井さんだった。2018/08/30

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