日本の天井―時代を変えた「第一号」の女たち

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日本の天井―時代を変えた「第一号」の女たち

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041059302
  • NDC分類 281
  • Cコード C0095

出版社内容情報

女たちは、偏見と迷信を破り続けた。
超えたもの、そして未だ超えられぬものとは!?
「女」を追いかけ続ける著者が描く、闘いの時代史。

無数の声なき女性たちの嘆き、悲しみ、憤怒の声が、彼女たちの歩を進めた。
・女性初の一部上場企業役員となった、高島屋取締役の石原一子。
・囲碁界で女性初の高段者となった棋士、杉内壽子。
・男女雇用機会均等法を推し進めた、労働省初代婦人局長の赤松良子。
・登山家でエベレスト登頂を成し遂げた、田部井淳子。
・『ベルサイユのばら』で歴史漫画を女性で初めて成功させた、池田理代子。
・NHKアナウンサーで女性初のアナウンス室長になり、定年まで勤め上げた山根基世。
・女性初の真打となった、落語家の三遊亭歌る多。

日本にはガラスの、いや鉄か鉛で出来ていた天井があった。
出ること、伸びること、知ることを封じられた女性たちがいた。
その状況に我慢せず、各界の天井を打ち破り、道をつくってきた「第一号」がいる。
そして、彼女たちを後押しした無数の声なき女性たちがいる。
しかし、未だ天井は残る。
大正から昭和、平成、令和へと移ろう中、私たちは何を克服し、何を克服しえていないのか? 
女たちの歴史から、この国の姿を浮き彫りにするノンフィクション!

内容説明

日本にはガラスの、いや鉄か鉛でできていた天井があった。出ること、伸びること、知ることを封じられた女性たちがいた。その状況に我慢せず、各界の天井を打ち破り、道をつくってきた「第一号」がいる。そして、彼女たちを後押しした無数の声なき女性たちがいる。しかし、未だ天井は残る。大正から昭和、平成、令和へと移ろう中、私たちは何を克服し、何を克服しえていないのか?女たちの歴史から、この国の姿を浮き彫りにする!「女」を追いかけ続ける著者が描く、闘いの時代史。

目次

第1章 砕き続けたのは、働く女性への偏見―高島屋取締役・石原一子
第2章 破ったのは、女性への迷信―囲碁棋士・杉内壽子
第3章 変えたのは、個人では破れない制度―労働省婦人局長・赤松良子
第4章 手にしたかったのは、経験そのもの―登山家・田部井淳子
第5章 描いたのは、読み捨てられない“文化”―漫画家・池田理代子
第6章 追い求めたのは、職業の本質―アナウンサー・山根基世
第7章 望んだのは優遇ではなく、同等の扱い―落語家・三遊亭歌る多

著者等紹介

石井妙子[イシイタエコ]
1969(昭和44)年、神奈川県生まれ。白百合女子大学卒、同大学大学院修士課程修了。2006年に『おそめ 伝説の銀座マダム』(洋泉社、09年新潮文庫)を刊行。綿密な取材に基づき、一世を風靡した銀座マダムの生涯を浮き彫りにした同書は高い評価を受け、新潮ドキュメント賞、講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞の最終候補作となった。16年、『原節子の真実』(新潮社、19年新潮文庫)で第15回新潮ドキュメント賞を受賞。19年、「小池百合子『虚飾の履歴書』」(「文藝春秋」2018年7月号)で第25回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケニオミ

14
これも日経の書評を読んで手にした一冊です。女性で「初」のことを成し遂げた七名の女性の奮闘記です。何かをやろうとすると、男性から「女のくせに」と抑え込まれ、女性から「家事・育児をほっぱらかして」と足を引っ張られる。女性が男性と伍して社会生活を営むことは、まるで障害物競走をしているようだと、どなたかが述べていましたが、正しくその通りだと思いました。気付かないで行う偏見や差別も罪です。女性に対する態度や行為に注意しなければと思いました。今年読んだ本のうち、最もインパクトのあったものの一つです。強くお勧めします。2019/07/31

すしな

13
058-20.女性の活躍についていろいろ考えさせられる内容でした。主に実業系の人と、専門職系の人のパターンがありましたが、実業系の人たちは男性のエゴの世界にそのままエゴで対抗している感じで、軍隊式の社会のパラダイムから抜けられていない印象でした。より多くの女性がストレスなく社会で活躍していくためには、ピラミッド型ではなくフラットに横につながっていくようなネットワーク型のほうが向いているんじゃないのかなと。男性女性っていう枠を超えてお互いの弱さを認め合って、協力し合える社会に向かってほしいなぁと思いました。2020/06/28

koji

12
愈々「男性優位社会」に地殻変動が起きつつあるようです。女性の雇用はパート中心から、基幹職の採用で女性3割採用を進める企業も多く見るようになり、離職率も減ってきています。人手不足が益々その動きに拍車をかけるでしょう。その時忘れてならないのは、ガラスの天井を打ち破ってきた先駆者の苦闘。「女」を追いかける「女」である著者のインタビューは、温かく厳しい(時に容赦ない)言葉(石原一子さん:『女性にも甘えがある。周囲に依存し自分で考えようとしない』等)で本質を抉りエールを送ります。女性のみならず男性にもお勧めします。2019/08/12

もけうに

5
登山家女性の話だけはイマイチだったが、他はどれも大変面白かった。今よりもずっと女性の権利が制限されていた時代、各界の先達には敬意しか湧かない。特に赤松さんと市川さんは凄い。戦中戦後の時代に、進学で差別され就職で差別され、出世で差別され、それでも前向きに道を切り拓いていく。囲碁界と将棋界の違いも、薄っすらと知ってはいたけれど、改めて知ると印象深い。女性優遇がかえって逆差別になることもある。2023/03/27

TNdler

3
kindle unlimited。日本でさまざまな「女性初」を成し遂げてきた女性たちへのインタビュー集。女性初になるだけあって、皆さんバイタリティーがすごい。あの時代でも男尊女卑の枠に縛られないで妻が活躍することに協力的な男性もいたことを知った。なかでも1985年に成立した「男女雇用機会均等法」は後進の女性たちにとってすごく大きな変化となる大事な転機だったんだなと思った。まだ男女平等とは言い難い日本で生きていくにあたって、女性の先達から激励と共にバトンを受け取ったような気持ちになった。2023/03/24

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