出版社内容情報
出所した藤木は、七年ぶりに会った従妹に彼氏を紹介される。
彼の愛情深い様子に、藤木は従妹との“秘密”を打ち明けようと決意したとき、男は一変して正体を明かした――「僕は義波。復讐の贈与者です」(「アフター・ライフ」)。
復讐代行業を続ける《援助者》だが、謎の老人・志尾が率いる悪事銀行が依頼の裏で暗躍し、メンバーが次々といなくなる。
義波は、誘われた廃車工場で、ある選択を迫られることになるが――。
静かに火花を散らす、頭脳戦の結末は。
話題沸騰の連作ミステリ、感動の完結!
内容説明
出所した藤木は、7年ぶりに会った従妹に彼氏を紹介される。彼の愛情深い様子に、藤木は従妹との“秘密”を打ち明けようと決意するが、男は一変して正体を明かした―「僕は義波。復讐の贈与者です」(「アフター・ライフ」)。復讐代行業を続ける“援助者”だが、悪事銀行が依頼の裏で暗躍し、メンバーは次々といなくなる。そして義波は、最後に誘われた廃車工場で、ある選択を迫られる―。話題沸騰の連作ミステリ、感動の完結!
著者等紹介
日野草[ヒノソウ]
1977年、東京都生まれ。2011年、第2回野性時代フロンティア文学賞大賞を受賞した『ワナビー』でデビュー。『GIVER復讐の贈与者』が「おすすめ文庫王国2017」国内ミステリー部門で1位となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まこみん
79
復讐の贈与者、義波。心を失った彼の衝撃的な活躍もこの巻で完結。初めの「キャッチャー・イン・ザ・ライ」で今迄通りの心地よいどんでん返しで、ドキドキ返され感を味わい、その後からはラストに向かってメンバーの危機が。何度も作者に裏をかかれて表が裏に裏が又表に。義波自身にも変化の兆し、悪事銀行の志尾の仕掛ける罠。「立案者」が未成年なのにとても良い役回りだった。1巻ではマリアビートルの王子的!?と思った位なのに。いつかまた彼ら新生、復讐代行業者の姿を見てみたい。2018/03/11
papako
67
シリーズ完結!momiさんのレビューで、どう着地するの?と読みました。前作までの記憶を必死で思い出しながら。ほんと、ラストは今までの流れを断ち切るあたたかい幕引き。プランナーの自己犠牲、朝美の義理堅さ。町田の親愛。そして義波とTAKERの執着と愛情。それでも、なんか納得。これからもきっと復讐代行続けていくのだろうけど。2019/03/31
momi
48
復讐代行業者シリーズ第三弾完結編!!実行者「義波」最大の危機です!えーーっ、予想もつかない展開にハラハラ・ドキドキしました!!どうなる?!あの老人との決着は…?!完結編はいい終わり方でした…。ラストで…やっと…悲しさから逃れられて…あたたかい気持ちになりました!!2018/01/30
はつばあば
47
流石です。2巻でややこしい爺さんが登場したなぁとちょっと食傷気味だったのですが。悪徳銀行であれ所詮経営者は人間。どこかに悪に対する天罰?因縁で応報ってことになるんです。義波ちゃんが人間らしさを取り戻したのが嬉しいし、やっぱりギバーって「人のために働くと自分にも良いことが返ってくるよ」ってオチが渋い。時間があれば読んでみて下さい2020/05/11
るぴん
42
シリーズ完結巻。復讐代行業を続ける義波の仲間達が次々と消えていく。その裏には悪事銀行が…。最後の悪事銀行のCEO・志尾との直接対決よりも、「キャッチャー・イン・ザ・ライ」と「アフター・ライフ」の救いのない読後感が強烈だった。特に「アフター・ライフ」の藤木の心の歪みが鮮烈。なんて自分勝手で、狡猾で、悲しい事件だろう。2019/01/19