出版社内容情報
もしも大切な存在が、目の前からいなくなってしまったら……物語の主人公「あおの」はタウン誌の編集者になったばかりの新人社会人で、高千穂を思わせる神話の国のような山中にある鍼灸治療の「キシダ治療院」を取材で訪れる。幼少期に両親を亡くし、親戚の家で育ったあおのは、血の繋がった家族というものを知らずに育ち、ストレス性の病を患っていた。難病患者のどんな病も治してしまうという、どこか妖しげな治療院には、不思議な力を持つと言われている節子先生が暮らしていた。そこには、あおのと年齢の近い「つきの」という女の子が、手伝いとして住み込みながら治療を続けていた。ひょんなことからあおのも住み込んで治療に専念することになり、二人は規則正しい暮らしの中で、少しずつ距離を縮め、いつしか二人の病気は回復に向かっていくはずだったのだが……。ある日、庭に河童があらわれていることを発見したときから、二人の運命は大きな展開を迎える。二人を呼び寄せたものは何だったのか。物語のラストで驚きと共に感動に包まれることでしょう。
節子さんの秘密に迫る、幼少期の出来事を描いた短編作「春の記憶」を収録。
消えてなくなっても
春の記憶(文庫版、初収録)
解説 朝宮運河(ライター、書評家)
椰月 美智子[ヤヅキ ミチコ]
著・文・その他
内容説明
あおのはタウン誌の新人編集者。幼少期に両親を亡くした彼は、ストレス性の病を患っていた。そんな彼が神話の世界のような山中にある、どんな病気でも治してしまうという鍼灸治療院を取材で訪れる。そこには、不思議な力を持つ節子先生がいて…。運命がもたらす大きな悲しみを、人はどのように受け入れるのか。治療院に“呼ばれた”理由は何だったのか―多くの読者の涙を誘った“死生観”を問う魂の救済の物語。
著者等紹介
椰月美智子[ヤズキミチコ]
1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、第23回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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