恋の川、春の町

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041044957
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

六人の女から戯作者・恋川春町の不器用な生き様を描く、全身全霊の勝負作!女に愛され、ふざけながら、幕府に挑んだ男。

武士ながら戯作者として人気を博した後、謎の死を遂げた恋川春町。
六人の女を通して描く、その情けなくも愛おしい、不器用な生き様が胸に迫る――。
「妻は、くノ一」著者、全力の自信作!

駿河小島藩の年寄本役・倉橋寿平のもう一つの顔は、江戸で人気の戯作者・恋川春町であった。
戯作者としての矜持は、黄表紙を通じお上を批判しながら、人々を楽しませること。そして探し求めるのは、共に世の中を遊べる“菩薩のような女”――。
しかし、定信による娯楽の規制は厳しさを増してゆく。
女たちと関わりながら、定信からの呼び出しを無視し続ける春町だが、盟友の朋誠堂喜三二は筆を折り、さらに江戸一の人気戯作者の座は若き山東京伝に奪われつつあった。
悩みぬいた春町が辿り着く先は?
笑えて泣ける戯作者魂と恋模様を、洒脱な筆致で描ききった勝負作。

風野 真知雄[カゼノ マチオ]
著・文・その他

内容説明

駿河小島藩の年寄本役・倉橋寿平のもう一つの顔は、江戸で人気の戯作者・恋川春町であった。戯作者としての矜持は、黄表紙を通じお上を批判しながら、人々を楽しませること。そして探し求めるのは、共に世の中を遊べる“菩薩のような女”―。しかし、松平定信による娯楽の規制は厳しさを増してゆく。女たちと関わりながら、定信からの呼び出しを無視し続ける春町だが、盟友の朋誠堂喜三二は筆を折り、さらに江戸一の人気戯作者の座は若き山東京伝に奪われつつあった。悩みぬいた春町が辿り着く先は?武士ながら戯作者として人気を博した後、謎の死を遂げた恋川春町。六人の女を通して描く、その情けなくも愛おしい、不器用な生き様が胸に迫る―。

著者等紹介

風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年福島県生まれ。立教大学法学部卒。93年「黒牛と妖改」で第17回歴史文学賞を受賞し、デビュー。2015年「耳袋秘帖」シリーズで第4回歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞、『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

156
戯作者はツラいよ!ってことですね。それも本業は武士・駿河小島藩の江戸藩邸年寄本役ときた。実在の戯作者を題材に風野作家が6人のおんなと共に十分真面目にふざけている。いつの世もどんな世でも、必ず風刺する者は出てくる。待っている者がいる限り。これからもそんな世の中であって欲しい。カバーのおんなたちが綺麗です。2018/08/21

mike

77
黄表紙の祖、恋川春町。物語の中では女のあしらいが下手くそで、ちょっとした事にもいじいじ悩む何とも情けない男として書かれていて、最後まで笑わせてもらった。なぜなら風野さんのここでのテーマはおふざけだから。春町ら江戸の戯作者は当時の政治や世相をおふざけで痛烈に風刺。その結果、厳しいお咎めを受ける。なのに懲りない作品が次々と生まれていくのだ。風野さんは、筆を武器にした当時の戯作者達の権力者に媚びない勇気ある姿勢を見習いたいと後書きで書いている。風野さん初読みだったけど、漫画チックな面白さ満載で凄く面白かった。2025/01/27

やも

74
私の母性本能がぎゅんぎゅん!全くもう、男ってやつぁ弱いもんだね。可愛いもんだね、甘えん坊ちゃんだねぇ。女でしか埋められない男の尖りってあるんだよねぇ。主人公は戯作作家、吉原が舞台なだけあって大人な物語。男と女。お上と戯作作家。相反する関係ならではのジレンマが面白い!切ない!吉原ならではの符丁やら、江戸時代の戯作のトリビアなんかも読みやすさの一因。自分を貫き通すことが、器用なのか不器用なのか分からない。全くもう、男ってやつぁ…切ないね。2025/02/03

ともくん

32
恋川春町。 江戸中期、黄表紙という新たな文芸ジャンルを作り上げた戯作者。 面白い作品を作るための幕政批判。 幕府に目をつけられないはずがない。 戦うのか。 逃げるのか。 どうする、春町。2024/02/14

真理そら

29
主人公が戯作者ということで、風野先生もこういう気持ちの時も多いんだろうなあ、と思いながら読み終えた。2018/08/26

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