天上の葦〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 384p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041036372
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

日常を静かに破壊する犯罪。 気づいたのは たった二人だけだった。失踪した公安警察官を追って、鑓水、修司、相馬の三人が辿り着いたのは瀬戸内海の離島だった。山頂に高射砲台跡の残る因習の島。そこでは、渋谷で老人が絶命した瞬間から、誰もが思いもよらないかたちで大きな歯車が回り始めていた。誰が敵で誰が味方なのか。あの日、この島で何が起こったのか。穏やかな島の営みの裏に隠された巧妙なトリックを暴いた時、あまりに痛ましい真実の扉が開かれる。
―君は君で、僕は僕で、最善を尽くさなければならない。
すべての思いを引き受け、鑓水たちは力を尽くして巨大な敵に立ち向かう。「犯罪者」「幻夏」(日本推理作家協会賞候補作)に続く待望の1800枚巨編!

太田 愛[オオタ アイ]
香川県生まれ。大学在学中よりはじめた演劇活動を経て、1997年テレビシリーズ「ウルトラマンティガ」で脚本家デビュー。「TRICK2」「相棒」など、刑事ドラマやサスペンスドラマで高い評価を得ている。2012年、本作『犯罪者 クリミナル』(上・下)で小説家デビュー。13年には『幻夏』を発表。日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補となる。

内容説明

失踪した公安警察官を追って、鑓水、修司、相馬の三人が辿り着いたのは瀬戸内海の小島だった。山頂に高射砲台跡の残る因習の島。そこでは、渋谷で老人が絶命した瞬間から、誰もが思いもよらないかたちで大きな歯車が回り始めていた。誰が敵で誰が味方なのか。あの日、この島で何が起こったのか。穏やかな島の営みの裏に隠された巧妙なトリックを暴いた時、あまりに痛ましい真実の扉が開かれる。―君は君で、僕は僕で、最善を尽くさなければならない。すべての思いを引き受け、鑓水たちは力を尽くして巨大な敵に立ち向かう。

著者等紹介

太田愛[オオタアイ]
香川県生まれ。大学在学中よりはじめた演劇活動を経て、1997年テレビシリーズ「ウルトラマンティガ」で脚本家デビュー。「TRICK2」「相棒」など、刑事ドラマやサスペンスドラマで高い評価を得ている。2012年『犯罪者クリミナル』(上・下)で小説家デビュー。13年には『幻夏』を発表、日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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評価

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MF

542
『天上の葦』読了。当初の予想より綺麗な終わり方をしたのが意外だったが、読み終えてみればそれは『犯罪者』『幻夏』そして今作がおそらく当初から3部作として構想されていて、今作の終わりが全体の結びでもあったからだと思えてくる。だから今後この3人が活躍する4番目の長編は容易に出てこないかもしれないと感じる。2017/05/20

ウッディ

513
言論の自由を守る為に自らを犠牲にした正光の意思を受け継ぐ有志の助けにより、曳舟島から脱出した遣水、相馬そして修司。でっち上げられた冤罪の証拠を効果的に使おうとする3人と握り潰そうとする公安前島の戦いは手に汗握りました。このシリーズの魅力は、矜持を持ち、正義を貫く人がいること。世の中捨てたもんじゃないと思わせる爽快で心温まる結末でした。面白かったです。BGMはDavid FosterのThe color of my loveでした。https://youtu.be/Tu_nvOXqkrw2018/08/12

NADIA

422
太田愛三部作の最後の作品にして最高の作品。多くの読友さんのおススメの作品。読む前からかなり期待が高かったのだけど、その期待を軽々と超えた作品。本当に心が震えた。さほど昔とは言えない日本の目を背けたくなる真実。そのことを私たちはもっと意識しなければいけない。三部作通してブレない正義。それを傲慢さで踏み潰しにかかる権力。前作までの二作は読後感が合格点ぎりぎりというラストだったが、今回は快哉を叫びたい爽快さ。これは多くの人に是非とも読んでもらいたい作品だ。勧めてくれた読友さん達、どうもありがとうm(__)m 2018/05/09

nobby

354
何と魂揺さぶられる作品なのか!徐々に絡まり明かされる事実には辛く哀愁漂うも、実際に70年前の戦時中の日本で行われていたこと…そんな馬鹿げたと呆れることなかれ、現在にも重なる報道もとい国家の在り方などにハッとする…物語は鑓水ら3人を究極に追い詰める権力の横暴ぶりに葛藤するばかりだが、ギリギリすり抜けていく興奮に加え、関わる島の面々の情と優しさに接して心熱くなる。「火は小さなうちに」この警告の重みは戦争の残酷さを目にした人物の言葉だからこそ。正光が指差した空が明るい物であったことを噛み締め、暫し余韻に浸る。2017/08/13

ミエル

313
下巻は各所で起きた火種が繫がり、事件の全貌とその収束作戦で一気に疾走。逃亡と捜索、島の因習の件がちょっと長めに感じるけれど、無事にリアリティを消さずに着地する筆力に唸る。圧倒的な情報量を消化し作り上げた本作は、今のところ2017年のベストかも。知れば知るほど重苦しい歴史と戦火時の閉塞感に息がつまり胸が苦しい。言論報道の自由を揺るがす共謀罪へのアンチテーゼとのこと、一刀両断に善悪を語れないこの法律について改めて考えさせられる。2017/09/07

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