出版社内容情報
大学生の勇吾はある日、幼馴染みの湊と出会う。彼女から総合格闘技ジム「アライズ」の話をきいた勇吾は、そこで旧友の鉄也とスパークリングをするも惨敗。悔しさのあまりジム通いを始めるが……。青春〈格闘〉小説!
内容説明
大学生の勇吾はバイト先で偶然、幼馴染みの女の子・湊と再会した。湊から、共通の旧友である鉄也の情報を得た勇吾は、彼のいる総合格闘技ジム「アライズ」を訪問する。昔と変わらずひ弱そうな鉄也に誘われて、軽い気持ちでスパーリングに付き合うが、そこでまさかの惨敗。くやしさからジムに通いつめ、プロの格闘家たちの真摯な姿に触れるうち、勇吾は競技としての格闘技に魅力を感じ始めて…。最強の青春“格闘”小説、誕生!
著者等紹介
仁木英之[ニキヒデユキ]
1973年大阪府生まれ。信州大学人文学部に入学後、北京に留学、2年間を海外で過ごす。2006年『夕陽の梨―五代英雄伝』で第12回歴史群像大賞最優秀賞、同年『僕僕先生』で第18回日本ファンタジーノベル大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nemuro
5
たしか2年ほど前に単行本で読了済みですが、文庫化を記念して購入。「函館~札幌」間の「特急北斗5号」と、「札幌~網走」間の「特急オホーツク5号」の車中にて読み継いでの読了。思い出しながら、わりとすらすら読めましたが、生意気にも「格闘技を活字で表現するのって難しかっただろうなぁ」などと感じた次第。主人公の大学生・勇吾と幼馴染の女の子・湊と鉄也をはじめ、取り巻く人々がイキイキと描かれていて、楽しい一冊でした。2015/10/24
読書国の仮住まい
3
ボリューム 強くなろう。あいつに負けないために 世界観 大学生の勇吾は単位を取り損ない留年。 父親からは仕送りを止められるが、その後親友に会いにいけと指示される。 その彼は入院中の登山家。 身の回りの世話を頼み、その代わりに自分の部屋に住んでも良いと持ちかけられる。 さらにバイト先も紹介してもらう。 その店でが偶然幼なじみの湊と再会、そして旧友の鉄也の所在を知る。 彼とスパーリングをするが惨敗。 それが格闘技との出会いとなる。 補足事項 やけに描写が詳しいなと思ったら、仁木さん自身が経験者なのか、納得。2023/01/24
あかつや
2
大学を留年して親からの援助が打ち切られた勇吾はバイト先で偶然幼なじみの湊と再会する。彼女にもう一人の幼なじみの鉄矢がいるとジムに連れて行かれた勇吾は、そこで総合格闘技と出会う。少し前のMMA暗黒期頃の話かな。この時代はホント極寒だったなあ。近頃の盛り上がりが嬉しい限りだよ。今となっては懐かしいあの選手この選手がモデルの人物が多数出てきてそれだけでマニアには楽しい。そしてなにより良いのは格闘技は見て面白いけど、やるとさらに面白いという本質が描けていること。用語とかの解説も丁寧なので初心者にも丁度いいかも。2023/06/25
taiki
1
厳しい現実を突きつける物事に人は魅了される。それが格闘技や登山だ。思い通りに行きそうになると遠くに逃げていく。主人公にとってはヒロインの湊もそうだった。体に触れることができそうに見えて離れていく。ライバルの鉄也も過去のトラウマを乗りこなしたと思ったら、格闘技は乗りこなせない。一番乗りこなしていたのは湊か。ただ、この女は不誠実すぎて好きになれない。序盤で暴漢に絡まれたり、合宿でヤンキーに絡まれたり不自然な演出と相まって、幼馴染三人の人間関係が嘘っぽく見えた。湊は鉄也のDVの末、破局する、そんな未来が見えた。2025/02/28
ケロたん
1
キックと並行して総合をしてたけど、使う筋肉が違うのか総合はしんどかった。首全体が筋肉痛になり、正面しか向けなかった。2023/11/11
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