出版社内容情報
17歳になったキキ。遠くの学校へ通っているとんぼさんが、夏休みに帰ってくると喜んでいたキキのもとに、とんぼさんから「山にこもる」と手紙が届いて……。一歩一歩、大人へと近づいていくキキの物語。
内容説明
宅急便屋さんも順調で、17歳の夏を迎えたキキ。遠くの学校へ行っているとんぼさんに久しぶりに会えると、楽しみにしていた彼女のもとへ、とんぼさんから「山にはいる」と手紙が届く。離ればなれで、とんぼさんとなかなか会えないことに、いつになく落ち着かない気持ちになったキキは、届けものの途中で、暗い森のなかにはいりこんでしまい…。一歩一歩、大人へと近づいていくキキととんぼさん、ふたりの甘ずっぱい恋の物語。
著者等紹介
角野栄子[カドノエイコ]
東京生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。25歳からのブラジル滞在の体験を描いた『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。以来、第一線で活躍する。1982年『大どろぼうブラブラ氏』で産経児童出版文化賞大賞、84年『わたしのママはしずかさん』で路傍の石文学賞、『ズボン船長さんの話』で旺文社児童文学賞、『おはいんなさい えりまきに』で産経児童出版文化賞、85年『魔女の宅急便』で野間児童文芸賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など多数受賞。2000年紫綬褒章受章、14年旭日小綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ykmmr (^_^)
124
普通の『思春期』と第二の『思春期』(19歳〜23歳くらいまで)の狭間の、普通だったら『高校生』の一番楽しい時期。キキは仕事に勤しむ中で、学業の為に街を離れたトンボに、夏休み会える事を、物凄く楽しみにしているが…。自分は『仕事』、彼は『学業』。それぞれの『役割』を果たして、相手を受け入れながらも…。やっぱり『恋』にも燃えたいんだよな…。今の2人には、まだ「お互いを信じる・信頼する。』器量と経験が足らないんだろう。次巻の2人の『恋路』と『成長』は⁇2022/09/27
ありす
45
17歳になったキキ。夏休みに会えると思っていたとんぼは帰ってこず。ヤキモキするキキだが、逆に会いに行っていい感じに。モリさんの弟ヤア君がだいぶ成長し頼もしいお兄さんに。おソノさんの子、ノノちゃんとオレ君もすごい成長。小さな恋物語は可愛かった。最終話は張りつめた空気にドキドキ…良かった。街にどんどん知り合いが増えていくのが住人になっていくようで楽しかった。【シリーズ4作目】2020/04/03
sui
34
シリーズ4作目。キキ17歳。とんぼさんへの確かな気持ちを自覚したにも関わらず、とんぼさんは遠くの学校へ。会えるはずだった夏休みにも会えず。思い通りにならない状況と自分の気持ちに振り回されるキキ・・・。とんぼさんからの手紙。ヨモギさんとの出逢い。幸せのベール。コキリさん。今回は随所で泣いてしまった。いつの間にかお母さんを支えられる程大人になってたんだね。4作読んできて、キキはもう1人の娘のような、自分の分身のような・・・。小学二年の長女も夏休みに頑張って読みたいと言っているので、一緒にキキの話をしたいな。2017/07/21
Roko
30
キキは17歳になりました。宅急便屋さんのお客さんも増えたし、くすりぐさの栽培も上手く行くようになりました。でも、1つだけ気がかりなのが「とんぼさん」のことです。とんぼさんは独りで山へ行ってしまい、なかなか会えなくなってしまいました。新しい友達と遊びに行ったりして、最初の内は楽しかったけど、やっぱり胸の中にぽっかり穴があいたような気がして、そんな気持ちがどうして生まれるのかがよくわからないキキでした。2023/10/14
みけ
18
思春期のキキはイライラして怒りっぽい。小さな事でなやんで…思春期ってこんな感じだよなと思うものの、傍から見たらなんとも扱いづらい。それでもキキはキチンと悩んでキチンと解決していく。一つ壁を乗り越えたキキはとても魅力的で、私はすぐにキキが羨ましくなった。前巻とこの巻の半分くらいはキキが悩みに悩んで、読んでるのが辛かったけど、後半は調子が出てきて良かった。2019/01/27
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