出版社内容情報
中国西域で、橘瑞超と馬垣勘九郎を襲った凶獣の正体とは――!?
夜ごと羊たちが怪物に食い殺されていく。その正体を暴くため、馬垣勘九郎は橘瑞超たちと泊まり込みで様子をうかがう。だが奇妙な鳴き声が聞こえてきたその時、勘九郎の父の仇である王洪宝が襲ってきて……!
内容説明
夜ごと羊たちが喰い殺されていく―。得体の知れない獣の正体を暴くよう頼まれた馬垣勘九郎は、橘瑞超たちと泊まり込みで様子をうかがっていた。馬垣が西域にやって来ることになった数奇な運命が語られるが、その時、奇妙な笛の音のような鳴き声が聞こえてくる。あの獣がやって来たかと身構える一行。しかし同時に、馬垣の父の仇である王洪宝も襲ってきて…!?絶体絶命の状況をどう切り抜けるのか。緊迫感あふれる15巻!
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、小田原生まれ。東海大学卒業。『上弦の月を食べる獅子』で第10回日本SF大賞、『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞、『大江戸釣客伝』で第39回泉鏡花文学賞、第5回舟橋聖一文学賞、第46回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おかむー
54
角川文庫版キマイラ15巻、中国編はまだまだ続くのであった。馬垣親子のエピソードだけでひとシリーズできるレベルなのが贅沢というべきか(笑)。『よくできました』。前半は「キマイラどこいった?」な馬垣親子を軸とした獏センセイお得意の異種格闘技と王洪宝の因縁にまつわる回想で展開される。後半になって王との決着を絡めつつ、ようやく本筋のキマイラ。「あ~~~~~~~~ る~~~~~~~~~」の雄叫びが出てほっとします。とはいえ寄り道な展開でもしっかりとした読み応えを感じられるところは安心の筆力ですね。2015/11/05
Kira
19
図書館本。この巻はなんだか格闘技小説みたいで、いまひとつ乗れなかったかな。本筋から離れた格闘技の立ち合いを、ここまでページを割いて描写する必要性がわからない。なので、流し読みしたところも多い。2024/02/19
木村 武史
18
回想の中の回想がやっと終わった。本当に必要な物語だったんだろうか?只、前田光世を書きたかっただけなんじゃないかと邪推してしまう。んで、やっとこキマイラが登場。こいつは巫炎なのか?狂仏らしき人物も一緒。何か起きそうでまだ全然起こらない。しかも、玄造の回想はまだ終わらない。2023/08/20
kiiseegen
5
長い回想が続く・・・物語が進まないうえ、角川文庫の分冊によりすっかりストーリーがボケてしまったような気がする。発刊ごとにストレスが溜まる。精神修養を兼ね備えたシリーズ。2015/11/02
爺
5
何だか他の作品と絡みそうな前田光世エピが前面に。馬垣勘介、漢である!2015/10/31