ものづくり2.0―メイカーズムーブメントの日本的展開

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  • サイズ B6判/ページ数 248p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041029923
  • NDC分類 509.21
  • Cコード C0036

出版社内容情報

宇野常寛が編集長をつとめるメルマガ「ほぼ惑」書籍化第2弾。3Dプリンタ、デザインマネジメント、レゴブロック、トランスフォーマーなどから、再生に向けた、日本的ものづくりの未来への「設計図」を考える。

内容説明

かつてトランジスタラジオをつくり、ウォークマンをつくって人々の夢を形にしてきた日本の「ものづくり」は、なぜ世界的な影響力を失ってしまったのか。しかし、そのような問いや憂いの一方で、ものづくりが叶える夢の担い手は大企業から「個人」へと交代し、世界規模で急速に影響力を増しつつある。それは「メイカーズムーブメント」。社会の情報化がもたらした“第三の産業革命”とも呼ばれるこの運動は、誰もがネットを通じて部品を調達して組み上げ、世界中に売ることが出来るようになったものづくりの「変革」を意味している。もちろん日本も例外ではない。その開拓者たちとの、未来への対話集。

目次

1 ×川口盛之助 ものづくり日本人論・ガラパゴス家電は軍事産業の「禁止」が生んだ―経営コンサルタント・川口盛之助が語る日本的ものづくりの過去と未来
2 ×小笠原治PartA ものづくりの現場を創る・3Dプリンタは最後の1ピースでしかない―nomad代表・小笠原治が語る「つまらない」インターネットからものづくりへ
3 ×田子學 デザインと思想・なぜデザインはマネジメントの武器になるのか―「デザインマネジメント」著者・田子學が語る「市場のつくり方」
4 ×小西哲哉、近藤玄大、山浦博志 身体を超える技術・義手であることがプラスになる―exiii創設者たちが語る筋電義手「handiii」の今後
5 ×岩佐琢磨 メイド・イン・ジャパンの未来・「グローバルニッチ」の原点はゲーマー時代にあり!?―Cerevo・岩佐琢磨が語るメイカーズムーブメントの現在
6 ×小笠原治PartB 創造性×コミュニティ・過剰を抱えた人間のためのフロンティア―DMM.makeプロデューサー・小笠原治が仕掛けるこれからのものづくりと「本当の」インターネット
7 特別対談 根津孝太×宇野常寛・レゴとは、現実よりもリアルなブロックである
8 ×大西裕弥 変形という美学・ロストエイジを生き延びた、日本的ものづくりを継ぎし者―デザイナー・大西裕弥が語る三次元の美学

著者等紹介

宇野常寛[ウノツネヒロ]
1978年生まれ。評論家/批評誌『PLANETS』編集長。京都精華大学非常勤講師、立教大学兼任講師、J‐WAVE「THE HANGOUT」月曜ナビゲーター、日本テレビ「スッキリ!!」木曜コメンテーターも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kentaro

33
ヤクルトの海外での販売はヤクルトレディが有名だが、ここにきてDANONEのダノンレディというのが登場した。ボトムアップ型のサービスの強さを理解したら、財力と組み合わせて一気にシステムをつくり始めた。しかも、DANONEはマイクロファイナンスで有名になったグラミン銀行と合弁企業をこしらえて、グラミン・ダノン・レディに仕立て上げている。 日本人が天才性を発揮して生み出した「ガラパゴス」なサービスが、むしろ向こうの頭のいい連中の方が先に気づいてシステム化してしまい、ヤクルトレディは今まさに苦境に立たされている。2019/12/13

kana

22
広報という仕事が好きなのは、こういうプロダクト愛溢るる人たちの熱い想いを聴くのが好きだからなんだと改めて自覚。近頃俄かに、DMM.make AKIBAとの接点が増え、興味が湧いた本です。Webサービスのようにリアルなプロダクトをゼロから作り、独立できる世の中はとてもいい。《世界中の1万人が「あつ!」と言うようなことが1万個くらい生まれたらいい(略)一つの国で500人くらいに響けばいい》という世界観は現実味があっていい。ドラえもんの秘密道具はこういうところから生まれるのかもしれないと夢が拡がりました。2015/07/31

みのくま

11
「もの」を通して伝えられる思想とは何か、という文化的な側面から現代の最先端テクノロジー産業を照射した異色作。何か新しいものを生み出す土壌が大きな転換期に迎えており、その流れは「大企業から個人へ」移行してきているという。それは、今まで大企業により大量生産されていた「もの」に、消費者は合わせるライフスタイルを送ってきた。しかし、今後個人によって製造された「もの」はむしろ消費者ひとりひとりに合わせるものになっていく。そのことは実は「失われたドラえもんの世界」を蘇生させる力を持っている、という事なのかもしれない。2015/08/23

たいそ

4
日本のものづくりはなぜ影響力を失ってしまったか。「人間とモノとの関係」「感性に訴える商品」「サービス化、オープン化」「マーケティングの細分化」「シャワー効果」「ゼロからイチをつくる」「マイナスをゼロ、ではなくプラスにしていく考え方」が参考になった。 「実は『売れる』ということが先にあって、『つくれるようになった』が先ではない。」メイカーズムーブメントというのは単純にDIYのことではなくなってきているんやね。2015/08/25

Iron Patriot

2
製造メーカーに入っても思った通りのことができない→自分の好きなことをするために起業した、という少し尖った人たちがどのような考えをもっているのかがわかり、刺激になった。(メーカーの内情については同意せざるを得ないのが非常に残念だが・・・) 筋電義手の方たちは、以前にテレビの特集で見たことがあったので、もう起業したとはスピード感・行動力が素晴らしい。日本もまだ捨てたものではないと感じさせてくれる1冊。2015/08/15

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