出版社内容情報
殺しに時効はない!執念で未解決事件を追う刑事を描くシリーズ第一弾!殺しに時効があってたまるか!恋人が殺された未解決事件解決のため突っ走る一匹狼の刑事・北郷。しかし彼の前に不可解な圧力がかかる。そして明らかになる警察の不祥事…。実力派作家の本格派警察小説!
森 詠[モリ エイ]
著・文・その他
内容説明
殺しに時効があってたまるか!19年前に恋人が殺された未解決事件の犯人を捜して、強引な捜査を続ける一匹狼の刑事・北郷。そんな彼に川崎署の大村巡査部長や元刑事の武田も協力し、謎を追い続けるが、なぜか公安から不可解な圧力がかかる。そして事件の背後に浮かび上がる大きな闇。警官として法を守るべきか、それとも恋人の無念を晴らすべきか、葛藤する北郷が下した決断とは?実力派作家が放つ本格派警察小説!
著者等紹介
森詠[モリエイ]
1941年東京生まれ。東京外国語大学卒。週刊誌記者を経て、小説を書きはじめる。83年に『燃える波涛』で第1回日本冒険小説協会大賞・感謝感激大長編賞を受賞、85年に『雨はいつまで降り続く』で第93回直木賞候補、95年に『オサムの朝』で第10回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
111
確かこの作家は時代物を読んだ記憶があるのだが、断然こちらが好み!ちょっと都合よすぎで突っ込み所も満載なのだが、まずまず面白く一気に読了した。ハードボイルドの定義は分からない私だが、この係長・北郷は嫌いじゃない。19年前の恋人が殺された事件の『時効』など気にしない。犯人が生きている限り必ず捕まえる。こんな刑事がいてもいいじゃないか!しかし、その為に公安を敵に回すわ・・上司の不興を買うわ・・(汗)『警察官から正義を除けば制服を着たごろつきと同じ・・』確かに。最後に人間・刑事北郷を呼び戻した部下・那奈がいい。2016/05/12
はつばあば
56
公安は国を守る為、警官は人を守る為に・・なんて戯言はいい。平凡な人生を送っている人が人災に遭う。しかも加害者が優遇され、被害者の人権は冷遇されているなんてとんでもない話。そりゃ昔惚れた彼女がバイトをしてただけで殺されたなんて許せるものではない。警官になって仇討ちしようにも時効と云う壁が!・・。面白いです。北郷の人柄が周りの刑事達も伝わって良い人の集まりとなっています。一匹狼もいいけれど、周りの助けもあってこその確保。しっかり罪を償って頂きましょう。この作者さん好きになりました(ポッ♪)。2016/05/21
つねじろう
41
ぐっと男臭くハードでボイルドな感じの物を選んだつもりだったんだけど少しね。だって主人公は高校時代の彼女を殺された未解決事件の犯人を見つけて復讐する為に刑事になったんだからとっても一直線。30半ばで彼女も居ないからとっても純。でその事件は時効。残虐な強盗殺人事件が暴力団の縄張り争いから中国マフィアお決まりの警察内部や管轄との軋轢、公安の横ヤリと圧力。今から盛り上がるかなぁて思ったら何かそう本店のお偉いさんからヤクザ迄みんなとても協力的でスルスル謎も解け犯人を追い込むのでやっぱり茹で時間間違えてるかなあって。2015/05/29
JILLmama
40
初読み作家さん。正統派警察小説といった感じでした。 時効を迎えてしまった殺人事件。 被害者の恋人だった主人公は犯人をこの手で捕まえる為に警察官になっていた。時効になったその事件は実はこんな裏があった...。 次作も楽しみ。2019/07/02
茉莉花
10
警視庁蒲田警察署刑事課強行班捜査係長・北郷雄輝は、高校時代に起きた強盗殺人事件の犯人をひとり追い続ける。事件で殺害された最愛の人の無念をはらすために。だが、事件の背後には公安が隠し続けた北朝鮮絡みの不祥事が…。2020/10/02