出版社内容情報
文化祭当日、バレー部マネージャーの女子生徒が、セミナーハウスのシャワールームで遺体となって発見された??!? 斬新な密室トリックと多感な高校生男女の切ない想いを描いた傑作学園ミステリ。
内容説明
栢山高校バレーボール部は、その後の進路にも関わる大事な大会で惜しくも負けてしまう。マネージャーで男子生徒の憧れの的、森下栞は、そんな落ち込む部員たちを明るく励ますのだった。しかし事件が起こる。文化祭当日、校内のシャワールームで、その栞が遺体となって発見されたのだ。現場は二重密室状態。しかも遺書も見つかったことから自殺として処理されそうに…疑念を持った部員やクラスメイトたちは、真相究明に立ち上がるが―!?第23回横溝正史ミステリ大賞で、惜しくも受賞を逃した青春ミステリの快作が、奇跡の書籍化!
著者等紹介
村崎友[ムラサキユウ]
1973年、京都府生まれ。成城大学文芸学部卒業。2004年に『風の歌、星の口笛』で第24回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
127
デビュー前の落選作を改稿した作品らしい。トリックはいいなと思ったがそれはないでしょというミスリードはチョット・・・。章毎に主人公がかわるので同じ内容が何度か出てくるのをもう少し考慮して欲しかった。2015/03/26
のっぱらー
52
村崎作品は、随分前に読んだ「風の歌、星の口笛」に次いで2作め。著者お得意の「青春ミステリ」ものは初めて。綾辻行人、北村薫両氏が推した密室トリックは、ほほぅ、という内容だったが、なんとなく「風の歌・・・」にも通じるトリックだったかな。高校生たちが自分たちの力で密室殺人の謎を解いていく姿は共感できるが、警察があまりにも影が薄いかなl。そして最初に殺されちゃう森下栞が「名探偵」と紹介されているだけに、何かそういう波乱があるのかと思ったけど、そうじゃなかった。でも密室トリックに向かい合う作品としては楽しめました。2016/05/04
あっちゃん
46
横溝正史ミステリ大賞落選作!の帯にそそられて(笑)落選作という事で期待をせずに読み始める、人気のあった女子マネが部活棟とシャワールームで死体となって発見される!登場人物も内容も青春色がよく出ていて少し懐かしい感じのミステリー( ̄▽ ̄)2023/07/01
coco夏ko10角
38
第23回横溝正史ミステリ大賞落選作、だけど綾辻行人さんと北村薫さんが激推ししてるから気になった一冊。推したのがこの二人でそうじゃないのがあの二人…というのもなんだか分かるなぁ。途中、久保田くんが披露するトンデモトリックー!好きです(笑)犯人は構成からわかってはいたんだけど動機が…なので後味悪し。2016/07/28
さるまる
31
作者のデビュー作。 恐らくは最初に密室トリックありきで作られたのだろう感がが散見されます。このトリックは現実に同じシチュエーションがあったとしても絶対成立しません。別のシチュエーションなら成立する場合もあるので他の設定で用いたほうが生きるトリックです。後、惜しむらくは学園ものとしての設定が何も生きていないこと。ミステリーとしては設定と殺人とトリックが乖離してしまっていて頭に入ってきません。力量はあると思うので、それぞれ別の設定で書かれたほうがよかった題材だと思います。2020/09/30