内容説明
高校３年生の藤代樹は「掃除」の全国大会３位の実力者。掃除とは、「長物」を扱って「塵芥」を操り、芸術点と技術点を競う日本古来のスポーツ。樹は掃除部主将に就任するが、校長の差し金で部費は半減、信頼で繋がれた仲間と顧問も行方不明に。掃除の国技化を巡る政治闘争にも巻き込まれ、波乱の新学期が幕を開けるが―。奇想青春エンタテインメント小説第２弾！！
著者等紹介
三崎亜記［ミサキアキ］
１９７０年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。２００４年「となり町戦争」で第１７回小説すばる新人賞を受賞しデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リキヨシオ
30
「掃除×スポーツ×青春」という組み合わせで読み手の度肝を抜いた「コロヨシ‼」まさかの続編！架空の国を舞台に由緒正しいスポーツ競技「掃除」を追究する青春物語。今回は掃除という高校３年間限定の青春が新国技候補になったことにより国家が生み出す大きな濁流に巻き込まれる。全国大会で好成績を収めた主人公藤代樹は新国技候補も重なって一気に人気者へ、今までと変わらない掃除を心がける樹だが周りには微妙な変化が。個性豊かなキャラクターは今回も健在！世界観もより一層深みを増した！実は密かにアニメ化とかしてほしい…と思っている。2015/07/29
ジンベエ親分
24
コロヨシ！！の続編だが元々１冊だったものを文庫化する際に２冊に分けたらしい。どうりでラストもいかにも話の途中、という感じ。偲がほとんど出てこなかったり、樹が夏の大会の出場を禁じられるために「掃除」のシーンが少ない、などなど、欲求不満な点が多いものの、これらは後半すなわち次作の「終舞！」で一気に解消されるんだよね？期待して良いよね？新たに入ってきた１年生トリオもキャラが立っていて面白い。が、後藤の豹変ぶりはどういうこと？と、諸々を抱えながら次作へ。楽しみww2017/01/03
kei@名古屋
23
物語がどんどん広がっていく、この空間が広がっていく感じがすごく好きだ。どうでもいい話だが、子供の時は幼稚園と家だけ、小学生になって町内がテリトリーになり、中学になり自転車でエリアが広がり、高校になりさらに拡大していく。そんな感覚が誰にでもあると思うけど。まさに主人公が覚醒し世界観が広がっていく様を見届けている気がしました、2015/07/21
RIN
21
元々の構想では（１）で終わるはずだったとか。話が広がっての（２）（３）さてさてどうなる？文中にも「掃除」の描写にフィギュアスケートを例えに出すところが散見されるが、著者は実際にフィギュアから着想を得たのだろうか。確かに共通点は多い。技術点と演技構成点で審判によって採点される競技であること、大きな大会での上位順位は予め決まっている点、直轄校が上位を占めると決まっている点、一般校に突出した才能が出現すると取り込むか潰すかに動く点等々。一番違うのは掃除の直轄校は確かな技術を持っている点…。2019/01/26
橘
20
面白かったです。一作目を読んでから、間がずいぶん開いてしまいましたが、読み始めるとすぐに物語の世界に引き込まれました。掃除という競技を想像するのに力が要りますが、樹の成長が感じられます。掃除を国技にする政治闘争もちょっと難しいです。でも樹を始めとする、掃除をする高校生たちに、青春だなぁと思いました。物語がどう終わるのか、3巻も楽しみです。2016/05/21
