内容説明
私には話しかけないでください。友達を作るつもりはありません―転入早々に宣言した転校生・昭島こころ。周囲に合わせることで自分の位置を確保してきた双葉絆は、クラスに打ち解けようとしないこころの態度に、流されない強さを感じ興味を持つが。たどり着けない家、何も書かれていない本、遠足での不可解な事件。こころの周りで起こる不思議な出来事は、こころを次第に孤立させてゆく。転校生の美少女は一体何者なのか!?
著者等紹介
七瀬晶[ナナセヒカル]
東京生まれ。青山学院大学理工学部卒。2005年、インターネット上での連載で読者の支持を得ていた『Project SEVEN』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆キコ☆
23
人の心が読めるてしまったら…私が以前読んだこのような設定の本ではみんながみんなを信用できなくなってしまっていました。私は、心を読めたらって思うこともあるけどこれじゃ嫌だなと感じたのを覚えています。なので、こころの人の心が読めるからこそどんな人も良く見える、というのとても新鮮でした。また続きを読んでみたいです。2014/10/11
七色一味
22
読破。どうも思い出せないんですが、どこかで読んだ雰囲気のある物語。どこで読んだのかな~、もどかしい。と思いつつ登録したら、単行本にて読んでいた物語だった(笑)やばい、物忘れが激しくなりつつある∑(゚д゚lll)ガーン☆途中まで、実に悟たちが怪しく感じられるんですよね。理由はどうあれ、自由のないこころ。そしてひとのころろを知りたいという、実にわがままな思いで足を突っ込む絆。なんでこうひとりよがりなのかなぁ。☆転校生の不思議からSFに突っ走ってますが、結構無理があるなぁ。2015/05/21
Pure
17
SF物としたら中途半端。友情物語としたら物足りない。そんな薄いお話でした。文章は平易。しかし、ストーリーに魅力が足らず引き込まれて行かないので、思いの外読了に時間を要した。小中学生が友情を考えるために読むのなら良いかも知れません。大人の人は読む必要無いと思いますよ。2015/04/12
こーこ
10
SF要素のかけかたが絶妙。後半の疾走感がよい。筒井康隆と星新一の世界観がスパイス的に欲しいところ。2014/08/09
白雨
8
女子同士での友人関係の複雑さや独特の息苦しさが率直に描かれ、徹底して排他的な雰囲気に衝撃を受けました。設定はありがちなものでしたが人の感情表現を重要視していて読みやすく、話に入り込むことができる作品でした。 人の心を知ることができても全ての人の気持ちを理解できるわけではなく、知りたくない、聞きたくないことも感じ取ってしまう。逃げることができない苦しみからくる精神的な負担に胸が痛みます。 後半の展開は予想外で、話の構成を含めてとても面白い作品だと感じました。 2014/09/09