内容説明
裁判中継が娯楽となり、そこから誕生した裁判アイドル(裁ドル)グループCSB法廷8も、今や人気絶頂。そんな中、人気バンドが関わる殺人事件の公判が始まろうとしていた。ゲストとしてCSBも参加する注目の裁判に、裁判員として参加することになった会社員・生野悠太は、憧れの裁ドル・川辺真帆に声をかけられ浮かれるが、審議の行方にはどこか違和感を覚えるのだった…。前代未聞、謎と恋の法廷青春ミステリ。
著者等紹介
青柳碧人[アオヤギアイト]
1980年、千葉県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。早稲田大学クイズ研究会OB。『浜村渚の計算ノート』で第3回「講談社Birth」小説部門を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
98
裁判が娯楽としてテレビ中継されるという設定がイイ。面白かったんですが主人公がどうも・・・。2018/02/04
雅
78
裁判をテレビ番組にするという設定が見事。裁ドルや芸人みたいな検事や弁護士などライトな部分もあるけど、司法への捉え方はわりとマトモ。映像化しても面白そうなエンタメ2020/03/21
takaC
74
まほっち、いいじゃん。アゲイン。大好きだったよ、ばか。尽くしたかったよ、ばか。おれも最初にCSB法廷8(シーエスビーほうていエイト)ありきで物語を練ったら結果的にこれになったのだと思うな。そうじゃなくてもいいけどやっぱりCSB外伝(または続編)はぜひ書いていただきたい。2015/01/15
おかむー
65
軽いノリだと特に期待していなかったけれど予想外にちゃんとしていて好感触。『よくできました』。失敗した裁判員制度の延長としてのTV放送でショー化した裁判というデフォルメした設定を使って、裁判員制度ひいては司法の理想や問題点が描かれていて、楽しむというよりは考えさせられる方向かな?裁判員の立場に消極的な主人公を基準に、他の裁判員や裁判官、弁護士や検察などそれぞれの役割に応じて個性を強くしたことでメリハリが効いてます。強いていうなら「上手にできましたね」であって「すげぇエワクワクする」ではないところが残念かな?2015/01/07
aquamarine
63
裁判員裁判をテレビ中継する世界。中継される番組は既にエンターテインメント化しCSB法廷8という裁判員出身裁ドルが…主人公は突然裁判員に選ばれた25歳の人材派遣会社社員。コメディではありますが意外にも内容はしっかりとした法廷もので「市民感覚」とか、いろいろと考えさせられることとなりました。事件に関してはそんないい加減な状況で裁判まで持ってくるなよって感じですがまあコメディなので。ストーリーとしては上手くまとまっていて楽しめましたが、恋愛要素は不要というよりマイナスに感じます。なかった方が良かったと思います。2015/05/12