出版社内容情報
鑑識技官・新見格の趣味は、通勤電車で乗客を観察しスケッチすること。四谷の画廊で開催された個展を十津川警部が訪れると、新見から妙な女性客が訪れたことを聞かされる――十津川警部シリーズ人気短編集。
内容説明
十津川警部は、鑑識技官・新見のスケッチ展を訪れた。人間の特徴をよく掴んでいる、通勤中に描かれた車内風景は、見ていると楽しくなる。祝杯を挙げようと、画廊で落ち合った新見から、妙な話を聞かされる。個展を訪れた女性が、今年の冬に描かれたスケッチの男性は、去年の夏に亡くなった自分の父親だと言ったという。死んでいるはずの男を調べ始めた十津川だったが…。表題作を始め5篇を収録したトラベルミステリ傑作選!
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
1930年東京生まれ。65年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞受賞。81年『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞受賞。2004年には第8回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kaz
37
中学生になったばかりの頃、西村京太郎と出会った。いまはもう見ることのできないブルートレインを舞台にしたミステリー小説にハマったハマった。十津川警部と亀井刑事は、ホームズとワトソンのようなコンビとして私の中に入ってきた。「終着駅殺人事件」「寝台列車殺人事件」など、初期の作品は中学生では理解の及ぶ範囲に限界はあったけど、鉄道、旅、警察という少年の心を捉える要素はふんだんにあった。久々に氏の作品を読んで、また旅に出たくなった。2018/12/24
fumikaze
7
「中央線に乗っていた男」(角川文庫)。短編集。殺したり殺されたりというのは滅多に出会わない大事件のような気がするが、意外ときっかけは些細なものかもしれない。最後の、鉄道マニアの少年もこんなことで殺されるとは本人も周囲も思っていなかっただろう。残念な話(殺人事件)が多かった。2017/02/17
sun
3
短編でなければおもしろいかも…2015/06/28
くれって
1
中央線でのスケッチに亡くなったはずの父親が描かれている、というところから事件へと発展していく表題作などが入った短編集。写真やスケッチなどの「風景」が決め手になる話が多い。短編なのでどんでん返しもなく割とあっさり解決する印象。読点が多い。2016/02/25
りえぞお
1
二時間ドラマだわー!十津川警部自由すぎ!人死にすぎ!2014/06/29