出版社内容情報
泣ける度200%!! 切なさが止まらない、山田悠介最新刊!人間の寿命を予知し、運命を変える力を持つ名無しの少年は、少女・玖美から“テク”という名前をもらう。しかし永遠に大人になることはないテクと、成長していく玖美の間には避けられない別れの運命が迫っていて!?
山田 悠介[ヤマダ ユウスケ]
著・文・その他
内容説明
少年は人の『死までの時間』が分かり、命を与える特別な力を持つ『シシャ』という存在だった。名を持たぬ彼は人間の少女・玖美から“テク”という名前をもらい、少しずつ喜びや悲しみといった感情を知る。しかし、永遠に大人にならないテクと成長していく玖美には、避けられない別れの運命が迫っていた。いつか、命を捧げてもいいと思う人間に出会えるのだろうか―切なすぎるラストが胸をうつ、ナナシの命と運命の物語。
著者等紹介
山田悠介[ヤマダユウスケ]
1981年生まれ。2001年自費出版で刊行した『リアル鬼ごっこ』がベストセラーとなり、注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソルティ
127
とてもあたたかい気持ちになる話でした。恋愛の愛、親や子に対する家族の愛、友情の愛など呼び方なんてどうでもいいじゃん、愛してるから一緒にいたいんだよね。人が人を思いやる気持ちっていいなぁ。このシシャ達は見た目が子供だから恋愛できないんですよね。それが切なかったけどプラトニックでも愛だなって思う。ところどころ泣いてしまいました。「だから少し不格好でも、玖美が真剣に考えてくれた『テク 』という名前が嬉しかったのだ。」「「だって俺たち友達じゃん?そんな噂信じる方が馬鹿なんだって」」2018/09/26
ゴンゾウ@新潮部
101
構想はとてもユニークで良いと思うのだが、 文章に深みが無くて登場人物たちに感情移入ができない。残念だ。【カドフェス 2017】2018/05/06
扉のこちら側
86
2018年260冊め。単行本で既読、再読。著者の作品は後味が悪く感じるものが多いのだがこれは初読時によい印象であったので安心して読めた。しかし設定はよいのだけれど文章力が惜しい。2018/07/04
みーちゃん
71
数少ない仲間と何年も存在し、自分より大切な人に出逢えば自分の存在を犠牲にその人に命を与えて救い、自分は消える。けれど自分が消えた理由、消えたことすらも分かってもらえないかもしれない。とても切なく、辛いことだけれども、自分より大切に思える相手と出会い、その相手を救えることは使者にとって幸せなのかな(´・・`) けれどやはり1番は、死ぬことに変わりはないので、最初から決まっている運命である自分の命が終わるまで、命に執着せず、今を精一杯生きることが大切だなと…。使者はとても素敵で、けれどいてはいけない存在かな。2022/03/03
ゆうまっき
62
人間の寿命が秒単位で見ることができ、寿命をあげたいと思った人間には自分の持ち分の時間を与えることができる使者。使者は何人かいるけどみんな子供。三人の使者を巡って物語が進んでいきます。名前もなくただ惰性で過ごしてた使者達がそれぞれ自分を大切にしてくれる人に出会い人間らしくなっていく。ラストはせつないのですが、人と人とのつながりの大切さ、優しさが胸に沁みました。2017/08/17