出版社内容情報
男の謎、「女の言葉」を、哲学者が読み解いた痛快エッセイ。「ほんとうの愛って何?」「私を人間として見て!」「あなたには私が必要なの!」「わかんなーい」女性はなぜこんな台詞をはくのか。男性にとっての永遠の疑問。女性の言葉を哲学者が丹念に読み解く。
中島 義道[ナカジマ ヨシミチ]
著・文・その他
内容説明
「ほんとうの愛って何?」「私はあなたの何なの?」。女の心からの呟き、叫びを男はけして理解できない。“見られる性”であり、“安心”を求める生物、女性。その欲望は理性をはるかに超えて強力だ。表で化粧をする女性に様々な手段を講じて対抗してきた著者は、女性性の不思議を誰よりも具に観察し、対峙し、読み解いてきた。女の欲望を表した文学、映画、歌を引きながら、男と女の越えられない壁とその真理に迫る!
目次
1 ほんとうの愛って何?
2 私はあなたの何なの?
3 私を人間として見て!
4 あなたには私が必要なの!
5 あなたは不潔よ!
6 私に何でも言って!
7 私に心配かけないで!
8 わかんなーい!
9 かわいーい!
10 すごーい!
著者等紹介
中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年、福岡県生まれ。東京大学教養学部並びに法学部を卒業。77年、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。83年、ウィーン大学哲学科修了。哲学博士。元電気通信大学教授。専攻は時間論、自我論、コミュニケーション論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワニニ
17
爆笑も出来たし、苦笑もできた。ここまで分析できているのに、やっぱり家内が一人ウィーンに行くと、ほっと一息なんだな~、中島先生。男と女の言葉は、嫌いで好きで…、その裏付けにも「なるほど」と思うけれど、言葉だけじゃなくて「関係」となると、そんなに単純にはいかない。しかし、中島先生のお顔を(webで)拝見した私は、「魅力を感じない男」とまではいわないけれど、「(愛する対象に浮上することが)まったくその可能性さえない男」として差別するので、透明人間の戯言っていうことになるかな。面白かった。以上。2014/02/22
霜月ざら
12
なんとも身も蓋もない本だった。著者はこういう女性たちに酷い目にでもあわされたのだろうか。そして中島さんは闘うのが好きなんだな。公の場で化粧する女性は気を付けないと大変なことになるかも(笑)こんな女ばかりだとは思わないけど、確かにこういう女っているよねって思う部分もあった。でも偏ってる、多分。本や映画の紹介が面白かったので参考にしてみよう。2014/08/07
PPP
10
★★★★★:『女性がわかる文学108作品』が中島氏の歯に衣着せぬ解釈とともに紹介されているのがとても面白い(たまに苦笑)。例えば カミュ「異邦人」のマリイに照準を定めた描写を改めて読むと、男女共の深層心理が見事に描かれていると気付く。女が求める〈男の必要性〉と、男が求める〈女の必要性〉の不一致は、お互いの歩み寄りで妥協する他なく決して交わることはないのでしょうね…。《 とにかく女は「安心」したい生物だから、嘘でも安心できればそれでいいのです。但し、騙されるのは大嫌い。》矛盾だらけな生物なのです。2016/08/30
ニコ
10
媚を売る女は殺したくなる、分からないことに自尊心が傷つかず、「わかんなーい」と言える女が不思議だ、など、女としては苦笑せざるを得ないところも多々。確かに、異性に教えを乞うことは、女性が好むことかもしれません。女は愛嬌と言いますが、器用に(同性や義道さんにも不快に思われないような)品のある愛嬌を見せれる人は稀だと思います。2014/10/06
taro335
8
小説や映画の引用が中心なので、義道さんらしさはちょっと抑え目。しかし、人前で化粧する女性とのバトル話だけは健在!楽しませていただきました。2014/09/13