出版社内容情報
キキととんぼさんが結婚して15年。13歳になって旅立ちのときをむかえる双子の姉弟と、キキをはじめおなじみのコリコの町の人たちの新たな旅立ちが、さわやかに描かれる。大人気シリーズついに完結!
内容説明
キキととんぼさんが結婚してから13年。キキの子どもたちは、ふたごなのに性格は正反対。元気で活発なお姉さんのニニは、魔女にはあまり興味がなさそう。一方、物静かな弟のトトは、魔女に興味津々。魔女になりたいのに、男だからという理由でなれないトトは不満を募らせていくが…。13歳になって旅立ちのときをむかえる2人と、見守るキキをはじめコリコの町の人たちが、さわやかに描かれる。大人気シリーズついに完結!
著者等紹介
角野栄子[カドノエイコ]
東京生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。25歳からのブラジル滞在の体験を描いた『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。以来、第一線で活躍する。1982年『大どろぼうブラブラ氏』で産経児童出版文化賞大賞、84年『わたしのママはしずかさん』で路傍の石文学賞、『ズボン船長さんの話』で旺文社児童文学賞、『おはいんなさい えりまきに』で産経児童出版文化賞、85年『魔女の宅急便』で野間児童文芸賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など多数受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たるき( ´ ▽ ` )ノ
106
とうとう最終巻。全体を通して、この本にしかない独特の空気が心地よく感じられた。ニニやトトがどんな風に成長するのか、先が気になるけれど、きっと素敵な大人になっていくんだろうな。最後まで読めて良かった☆2015/09/03
優希
79
キキも遂に母親になりました。とんぼとの間の子であるニニとトト。魔女に興味のないニニと男の子であるが故に魔女になれないトト。2人の対照的な雰囲気が微笑ましかったです。それでもやってくる旅立ちの時。これからまた新たな物語が生み出されていくのですね。2019/03/20
ちはや@灯れ松明の火
78
魔女の宅急便、二児の母となっても変わらず営業しています。魔女の子は魔女、母から娘へと代々受け継がれてきた血、でも女の子でも魔女になる気がなかったら?男の子だけど魔女になりたかったら?魔女じゃなくても、好きな道を選んでもいい、これから先は自分で決めること。飛べないほうき、飾り立てた黒い服、差し出された自由は迷いと不安を生み出す種。生き方を強いられなくても、からだを流れる魔女の血筋が自分だけの道を探し出す。巣立つ姉弟、見送る両親、澄みわたる冬の満月に見守られ、ふたり、それぞれ、これからの未来を見つけに行く。 2014/11/01
のっち♬
77
とんぼと結婚して双子を授かり幸せに暮らすキキ。そんな彼女の悩みは、12歳になっても自分の進路を見出せずにいる子供たち。「魔女の子どもに生まれるって大変ね……でもだれでも、だれかの子どもなのよね」自分の半分は選ぶのではなく作るものだ。「わたしだって、やるわよ」「僕も自分の中の不思議を見つけにいくんだ」生意気で調子のいいニニ、物静かで内向的なトトらの抱える夢、現実、挫折、葛藤などが、周囲のあたたかさと優しさに包まれながら旅立ちに繋がっていく様は紛れもなく魔女宅の世界。満月と共に門出を見守りながら感慨に浸ろう。2020/02/27
いおむ
74
シリーズ最終巻。キキの双子の子供たちが旅立つところまで書かれています。旅立ちからはじまり旅立ちで終わる。巧い。終わりだけど終わりじゃない。継がれて行くことの素晴らしさ。それが叶わない人も関わり見送れることに幸せと意味があります。良い作品でした。ありがとうございます。追記「無線」の話の時のジジに痺れました!2018/12/03