角川文庫
メサイア―警備局特別公安五係

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  • サイズ 文庫判/ページ数 408p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041009604
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

海棠鋭利は対スパイ殺人権をもつ捜査官。任務失敗は死に直結する世界では養成校時代の相棒のみが互いを『メサイア』と呼び、救い手となる。だが鋭利のメサイアは相棒を変死させるので有名な御津見珀で……。

内容説明

超軍縮時代に突入し、水面下で熾烈な情報戦が繰り広げられる世界。軍隊化する警察組織の中で、戸籍を奪われ死者と同じ扱いを受けながら最前線の戦いを強いられる者たちが、日本にはいた。対スパイ殺人権を持つ特公五係、通称“サクラ”と呼ばれる精鋭集団―その候補生である海棠鋭利は、唯一無二の相棒・御津見珀と共に総理大臣の息子の護衛を命じられる。それは“サクラ”になるための卒業試験であり、同時に国を守る特務でもあった。

著者等紹介

高殿円[タカドノマドカ]
1976年、兵庫県に生まれる。2000年、第4回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

papako

54
こちらのレビューが気になって。こういう物語を楽しめる時期ではなかったみたいです。スパイ行為ってどういうものなんでしょうね。過去の事件から張り巡らせた伏線をきちんと回収していく物語の進み方を面白かったです。ただ、腐女子のかおりがぷんぷんしました。映画化されたみたいですが、画像検索ても、そういう雰囲気にされている。なんでも腐って読んでしまう自分は腐女子でしょうか。いや、女子じゃないし。2016/09/28

えりこんぐ

45
なぜだか最近、昔は苦手だった公安もの、スパイものが好きになってきた。これも面白く読了。戸籍を持たない若者達をスパイとして育てる学校。哀しい設定ながら、鋭利と珀の不思議な絆がいい感じ。『メサイア』はバディ的な存在かな。【積読110】2020/12/13

21
面白かったぁ♪シリーズにならないかなぁ。総理大臣の我が国が好きだのスピーチ素敵です。あたしはそう思います、戦争のない世界がイイな。2015/07/03

よっしー

9
公安の中でも秘匿された存在。彼らはスパイであり、殺人罪にも問われない代わりに、戸籍からも抹消さえ、任務に失敗しても誰も助けに来てはくれない。そんな中の救いは、学生時代の相棒・メサイアのみ。 彼らの絆が素敵でした!! 知識不足からか、中々背景イメージが掴みにくかったけど、話は良かった。一嶋さんの過去とか、名前だけのサクラの面々も気になるから、個人的に続編を希望してみたり…。2014/05/27

おぎにゃん

8
戸籍上の死者であるサクラの精鋭と、共同体(ソ連邦?)との、軍縮サミットを巡る非常なスパイ戦…誰が敵で味方なのか判然としない、濃霧の中を彷徨うが如き雰囲気……それぞれに悲しみを背負うスパイ達の、孤独なたたずまい…そんな、「エスピオナージュ」な雰囲気に痺れた…一方で、「これでいいのだ」が口癖の総理、日本の寿司と駄菓子と洗浄トイレを愛する共同体書記長など、風刺のきいた政治家たちの描写が楽しい。スパイ小説の傑作である。2014/05/05

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