出版社内容情報
両親をなくし、ひとりぼっちで叔母の家に引き取られた少女・ポリアンナ。亡き父との約束「何でもうれしいゲーム」を通して、町中の人たちや、かたくなだった叔母の心をとかしていく……。
内容説明
両親を亡くした11歳のポリアンナは、気むずかしい叔母、ミス・ポリーのもとに引き取られた。ポリアンナはどんなに辛いことがあっても、その中に「嬉しい」ことを見つけるとたちまち元気になれる。そのお父さんとの約束、「嬉しい探し」ゲームは街中に広がり、ミス・ポリーや大人たちとの冷たい心を変えていった。ところがそんなポリアンナが交通事故にあってしまい…。涙と笑顔いっぱいの不朽の名作が、いよいよ新訳で登場。
著者等紹介
ポーター,エレナ・ホグマン[ポーター,エレナホグマン] [Porter,Eleanor Hodgman]
アメリカの児童文学作家。1868年、ニューハンプシャーに生まれる。病弱な少女時代を過ごした後、ボストンの音楽学校で学ぶ。24歳で結婚、その後しばらくして文筆生活に入る
木村由利子[キムラユリコ]
大阪府生まれ。大阪外国語大学デンマーク語学科卒業。コペンハーゲンに留学。北欧児童文学・英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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日曜日のクマの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青乃108号
151
再読。ああそうだった、こういう話だった、忘れてる部分も大半だったけど。ああ、何て泣かせる話だ。それにとても良い話だ。見つけた。やっと見つけた。ずっと探してた、妻に読んで欲しい本。妻は今、心の病で入院中だけど、随分良くなって今日、外泊で帰って来てくれる。妻に渡そう。読んでもらおう。妻の心に火を灯してくれる。必ず。そう信じられる本。やっと見つけた。2024/06/11
kaizen@名古屋de朝活読書会
139
「嬉しい探し」。新訳だけあって分かり易さに焦点をあてていることがわかる。 ポリアンナの不思議な行動を,深刻にさせずに軽妙に表現している。 おばのポリーの心理的な変化が,徐々に進行している様が分かる。 初めてポリアンナの物語を読む人にお勧め。 ちょっと読んで、ピンと来ない方には、アニメを先にご覧になられることをお勧めします。発見角川2013/09/11
はたっぴ
95
姪っ子の課題図書。本人が読み進められないと言うので代わりに読了。アニメ劇場に出てくるような天真爛漫なポリアンナ。底抜けに明るい屈託のなさが、思春期の姪には眩しすぎるのだろうか。ポリアンナが亡き父親と作り出した〝嬉しいこと探しゲーム〟が、頑固な大人の心をほぐしていく過程は胸がすくさまである。気難しい大人もポリアンナにかかれば骨抜きだ。せっかくなので、何事も喜びに変えてしまえる思考術を私もまねてみたい。確か五木寛之氏のエッセイでも鬱時代に《歓びノート》なるものを記していたとある。陽転思考は万国共通の教訓だ。2017/07/05
ぶんこ
52
「嬉しい探しゲーム」は、大人になってから親友に聞いて実行してきました。 読んでいて思い出し、彼女はこの本を読んでいたのかなと思いました。 このゲーム、生きる上で本当に良薬になりました。 町中に広めたポリアンナは素晴らしい。 ただ思い込みの強さと、人の話を聞かない点は少し直した方はいいのかな。 2015/11/19
ユメ
48
ポリアンナの特技は『嬉しい探しゲーム』。どんな困難な状況の中からも嬉しいことを見つけ出してみせるポリアンナが放つ、プリズムのようなきらめきが、ページの上で躍っているような気がした。これは、ゆっくりと時間をかけて笑う人のような物語だとおもう。まず瞳が輝き、そしてじんわりと笑みが口の端まで広がっていく。ポリアンナのゲームが街中に伝播していくのを見て、幸福感に包まれた。そして、ポリアンナのことを風変わりな子だと片付けてしまうのではなく、一緒に変わることを選んだ大人たちが含んでいるやさしさに、心がそっと和んだ。2016/10/27