角川文庫<br> ペンギン・ハイウェイ

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ペンギン・ハイウェイ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041005613
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



森見 登美彦[モリミ トミヒコ]
著・文・その他

内容説明

ぼくはまだ小学校の四年生だが、もう大人に負けないほどいろいろなことを知っている。毎日きちんとノートを取るし、たくさん本を読むからだ。ある日、ぼくが住む郊外の街に、突然ペンギンたちが現れた。このおかしな事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした―。少年が目にする世界は、毎日無限に広がっていく。第31回日本SF大賞受賞作。

著者等紹介

森見登美彦[モリミトミヒコ]
1979年、奈良県生まれ。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる。10年『ペンギン・ハイウェイ』で日本SF大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

1291
ファンタジーとも違い、かといってリアリズム小説でもない。ペンギンやお姉さんをはじめとした諸々の事柄は、「ぼく」の思惟や感情を寓意的に表象したメタファーなのだろう。たしかに「ぼく」は小学4年生にしては無理があることは否めない。しかし、作者にとっては、10歳の今でなければならなかったのだろう。その一夏で「ぼく」が失ったものは余りにも多い。物語の最後は涙を誘われる。それは、これが私たち自身の喪失の物語でもあるからだ。「ぼく」は、このイニシエーションを経て、新たな地平に旅立つ。たくさんのものを後に残しながらだ。2017/03/15

ミカママ

623
ちくしょぉぉぉ、泣かされた。SFもファンタジーも苦手なのに。(ミカママ的)恋愛小説部門、今んとこ今年ベスト❗️2018/11/26

ちくわ

511
歩けよ乙女や四畳半は一連の京都大学生☆御伽噺であったが…本作は随分と毛色が違う。宮崎駿テイストが溢れる森見作品で第一印象は『となりのトトロ』っぽい。シュールでポップな森見節で話が進む…ほんわか面白い。ちょっぴり自意識過剰でおませでおっぱい星人な『ぼく』がイイ! 普通は脇役が良い味を出すが、こんなに主人公が際立つ小説は初めてかも? ちっちゃな不思議から、ラストに向けて壮大なドラマが巻き起こるが、SF小説のような哲学書のような…でも児童文学のようでもあり、後2回は読まないと浅学な自分は理解に至らない気がした。2025/11/22

しゅら

461
めっちゃSFでファンタジーでした。でもSFなのに科学で謎が解明されない。謎が新たな謎を生んでるという感じ。情景の描写とかステキだし、小学生たち楽しい仲間たちだけれどややのんびりおだやかすぎて刺激が足りない。後半は結構展開したけれど。ホントに不思議なかわいい話。映画も?マークが出そうですが(笑)見てみます。「他人に負けるのは恥ずかしいことではないが、昨日の自分に負けるのは恥ずかしいことだ」「ハマモトさんはまるで大人みたいに鼻を鳴らした。「仲良くしなくてもいいよ。誰とでも仲良くするなんて、不可能だもん」」2019/09/03

チェシャ猫

454
相変わらず この人の文章は馴染むのに時間が掛かる。けど 最後は熱中してしまうのが不思議だ。初めはほのぼの系かと思ったら ラストは物悲しい最後で・・・。淡い初恋とSFと小さい頃への郷愁とあこがれを混ぜたような作品でした。2014/07/08

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