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出版社内容情報
ガンダムファン激賞の小説版、ついに完結!
フリット、アセム、キオ。戦争に対するそれぞれの思いがぶつかり合う。親子孫三世代が同時に戦い、そして究極の進化を遂げたガンダムが生まれる……真のガンダムファンに贈る渾身のガンダム小説、ここに完結!
内容説明
宇宙海賊ビシディアンの助けでイゼルカントの手を逃れたキオは、キャプテン・アッシュから、宇宙を掌握できる“秘宝”EXA‐DBとそれを守護する巨大MSシドについて聞く。一層激しくヴェイガン殱滅を唱える祖父フリット、両陣営の戦力均衡を保つことでかりそめの平和を維持しようとする父アセム。そして新たなガンダムを託されたキオの選択とは。親子孫それぞれの視点から描かれた、百年に亘る戦いの物語。万感交到る結末がここに。
著者等紹介
小太刀右京[コダチウキョウ]
ゲームデザイナー、作家。1979年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うさみP
11
よくここまで仕上げてくれました。お疲れさまです。アニメのノベライズではなく、もう単独の作品といっていいできです。あえてアニメとの比較や批判はしません。要所要所に他作品のオマージュが沢山あるけど、嫌味に感じず、よい推進剤になっていた。シドが怖過ぎ。最終局面での、若き夢に燃える少年フリットVS己のエゴを醜く肥大化させた老人フリットは必見。人間は儚い良心によって生かされてるのだなぁ。2012/11/03
俺俺屍屍
8
口絵で戦場のパイロットたちにFXバーストで語りかけるシーンを描いているという時点で、これが一番作者の見せたかったシーンなんだなと思いました。 まんま00で、逆シャアな最終決戦だったけれど、それでよかったのだと思う。 TV版では何のために出てきたのか意味不明だったジラードもXラウンダーの意味付けと伏線としてきちんとキャラが立ったし、TVではまさにただの無駄死にだったフラムもある意味ゼハートと結ばれヴェイガンの未来のために死んで行ったし、アビスも船にはまって動けなくて死ぬなどという無様な最後ではなかったし、2012/12/10
葵
8
ついに小説版も完結。ここまで来ると、アニメ版と同じなのは筋だけだろう。フリットの、自身の過去を見つめなおすシーンは感動的だし、サブキャラクター達の生き様もよく描かれている。一種の群像劇であるガンダムとしての面と、アスノ家の物語であるAGEとしての面の両方をうまく描いていたと思う。良作に出会えたことに感謝。2012/11/04
Kaitetsu
8
素晴らしい。悲劇を止める救世主という過去、妄執に囚われ復讐のため悲劇を強いる現在――フリットの二面性が、孫の手によって救済されるお話です。主人公としてフリットが好きなら必読やも、と思ったり。メカの引き起こす破壊規模が凄まじい小説版ですが、シド、ヴェイガンギアの脅威はその最たるもの。太陽系全土を覆う危機を救うのは、人間のひとときの良心。2012/11/04
Johnny-T
8
300ページ中の100ページがアニメ版の最終回にあたる部分に割かれています。だから、3世代の物語を締める一番大事な部分が濃厚。 かつて「救世主」を目指した男が自分の願いを取り戻し、正しく「救世主」となる姿。 敵味方に分かれて争っていた人々が、手を取り合って一つの苦難に立ち向かう姿。 古い世代から新しい世代に継承される思い。 そういったものが丁寧に描かれているので、4巻やこの巻の前半分で溜め込んできたストレスが一気にカタルシスに転換されます。良い物語でありました。2012/10/31