角川文庫<br> 氷点〈下〉 (改版)

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角川文庫
氷点〈下〉 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041003398
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

人間の愛と赦しをテーマにした大ベストセラー!兄・徹の友人・北原と愛し合うようになった陽子。しかし母・夏枝は北原にゆがんだ愛情を持ち、2人に陽子の出生の秘密をぶちまけてしまう……人間存在の根源に迫る不朽の名作。

三浦 綾子[ミウラ アヤコ]
著・文・その他

内容説明

海難事故で出会った宣教師の行為に心打たれた辻口は、キリスト教に惹かれていく。しかし夏枝を許せず、陽子への愛情も生まれない。夏枝は陽子に気づかれないように冷たい仕打ちを続けている。兄・徹は陽子に愛情をそそぐが、思いを自制するために友人・北原に陽子を紹介した。北原と陽子は心通わせるが、夏枝は複雑な嫉妬心から、2人に陽子の出生の秘密をぶちまけてしまう。人間の愛と罪と赦しに真正面から向き合う不朽の名作。

著者等紹介

三浦綾子[ミウラアヤコ]
1922年、北海道旭川市生まれ。旭川市立高女卒。59年、三浦光世と結婚。64年、朝日新聞社の懸賞小説に『氷点』が入選、国民的ベストセラーとなる。人間の愛、原罪、祈りなどをテーマに、多数の著書を遺した。99年、77歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

312
息が声が時間さえも動きを止めた!『待て~!』と叫びたいのに喉も身体も動かない!そんなぁ・・お願い、時間を巻き戻して❗憎しみと復讐、世間体と葛藤、猜疑心と屈辱が綯交ぜとなる危うい砂上の楼閣辻口家。唯一、純真さの結晶たる陽子は自身が貰われ子と知っても、冷たくされても清く強く明るく生き抜くと誓う!純真で脆いけど、優しさと覚悟の美しき化身、陽子の健気さに何の罪があろうか。原罪?わからんでもない!が、今とこれからだろ、大事なのは!過去、しかも自分が生まれる前の罪を?自分を其々登場人物に反映した。我はいかにす⁉️🙇2019/09/07

🅼🆈½ ユニス™

180
“申し分のないように見える家族が一皮むくと卑劣で嫉妬深く醜い” 辻口家を通して、誰もが心の隅にある"氷点"を引き出して見せた。しかし、氷点を溶かせる熱いものも我々人間の心に在る事も伝えた。作品の中で '人間は生まれながらにして罪を背負っている' と言う基督教の '原罪' 即ち、アダムが禁断の果実を食べた瞬間から人類に受け継がれた原罪を陽子父娘に喩えて、陽子は殺人犯の娘として生きなければならない運命に置いた。人間はどこまで他人を愛し、許せるか?という倫理的なテーマを節制且つ完璧に捉えた見事な大作❗️★5❗️2018/10/06

Nobu A

150
上巻に続き、下巻も読了。ドロドロとした憎悪劇。結末の大どんでん返しには驚嘆。最重要人物は間違いなく辻口夏枝。人の皮を被った怪物。虚栄心、嫉妬心、猜疑心、復讐心と様々な気持ちが情緒纏綿。果たして現実的なのかと疑問に感じたが十人十色。もしかしたらと思わせる緻密な物語展開と各登場人物の巧みな行動及び心理描写。キリスト教の原罪を基底に書かれたのが60年前。しかも処女作と言うのが単純に凄い。読み易い措辞と文体。読み継がれる作品の典型。熟読玩味。明日早速図書館に返却し、「続氷点」を借りてこよう。三浦綾子著書2冊目。2025/02/09

mukimi

146
息つく隙なく読み終え、読後は暫し頭を抱えるほどの衝撃が。ほんの少しだけと人を裏切ること、人のせいにすること、本心を口に出せず勝手に自分で作ったストーリーで自らを納得させること、負の感情に踏み込まず何も無かったことにすること、大人はそんな小さな歪みを積み重ねて生きる。真っ直ぐなだけでは生きられないから。でもそこに、許すこと、信じることの力を突き付けるクリスチャンである筆者。高度なエンタメ性の背後にある筆者の壮絶な過去、深い信念と強い意思を思うと頭が上がらない。続編がある様なので頭を冷やしてから取りかかろう。2023/01/21

ナマアタタカイカタタタキキ

115
人間の業というものについて思わずにはいられない。時折激しい感情の発露はあれども、全体の印象としては内省的で、長い夜明けを彷彿させる物語だった。或いは、夜は明けてなどいなければ誰も助かってもいない、陽子の生命は救われても魂は凍てついたままだと考えるべきか。今となってはその陽子の直向きささえ、単なる潔癖にすぎず、場合によっては不遜かもしれなかった…とは、10代の健気な少女に対して厳しすぎる言葉だろう。善でもって悪に立ち向かう際、己の罪の可能性を省みることは不可欠だ。その時に必要なものこそが“信仰”ではないか。2021/05/05

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