角川新書<br> フェイクニュース―新しい戦略的戦争兵器

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角川新書
フェイクニュース―新しい戦略的戦争兵器

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  • サイズ 新書判/ページ数 267p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784040822440
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0295

出版社内容情報

日本でも見られるネット世論操作はすでに「産業化」している――「ハイブリッド戦」を理解せずにフェイクニュースを語ることはできない――。いまやネット世論操作は「産業化」している。そして、一方で日本でも進行する民主主義の危機はこの「ハイブリッド戦」への移行を意味しているのだ――。

フェイクニュースがここまで大げさな話になっていることには理由がある。ネット世論操作は近年各国が対応を進めているハイブリッド戦という新しい戦争のツールとして重要な役割を担っている。ハイブリッド戦とは兵器を用いた戦争ではなく、経済、文化。宗教、サイバー攻撃などあらゆる手段を駆使した、なんでもありの戦争を指す。この戦争に宣戦布告はなく、匿名性が高く、兵器を使った戦闘よりも重要度が高い。EU、アメリカ、ロシア、中国はすでにハイブリッド戦の態勢に移行している(あるいは、しつつある)。そのためフェイクニュース、ネット世論操作はハイブリッド戦という枠組みの中で考える必要がある。単体でフェイクニュースのことを取り上げても有効な解決策は生まれない。(略)本書ではハイブリッド戦を軸に多面的にフェイクニュース、ネット世論操作を考察したい。(「はじめに」より)


一章 フェイクニュースが引き起こした約十三兆円の暴落

 フェイクニュースは新しい兵器
 アメリカ大統領選で勝利したのはロシア?
 民主党とクリントン陣営のメールがハッキングされた事件
 アメリカ国内に拡がるロシアやイランのフェイクメディア
 ロシアのメッセージが世界の三千以上のメディアに一万回以上拡散
 マケドニアの少年のネット世論操作関与の真相
 ロシアのネット世論操作の歴史
 金融市場向けフェイクニュースPR企業  ほか


二章 フェイクニュースとハイブリッド戦

 フェイクニュース定義と特徴
 現状のAIによる自動判別は論理的に破綻
 フェクトチェックは決め手にはならない
 検証記事を理解できない人間が増えている?
 フィルタバブルと政治フィルタ、機能的識字能力フィルタ
 フェイクニュース対策の中心は法律と対抗組織
 ネット世論操作の四つのパターン
 拡大するネット世論操作産業
 エピストクラシー、GoogleUrbanism、ハイブリッド地域戦  ほか
 

三章 世界四十八カ国でネット世論操作が進行中

 世界各国のネット世論操作部隊
 ロシアを支持するフランスの国民戦線
 ロシアが支援するポピュリズム政党が政権を取ったイタリア
 独立分離騒動のカタルーニャはロシアンマフィアの拠点
 ハイブリッド戦としてのクリミア侵攻  ほか


四章 アジアに拡がるネット世論操作 政権奪取からリンチまで

 インドネシア ネット世論操作業者が選挙戦で暗躍
 フィリピン 政府が推進するネット世論操作大国
 ベトナム ロシア支援で急速に進むネット言論統制と世論操作
 カンボジア ネット世論操作企業が支える独裁体制
 マレーシア 世界最大級の金融不祥事を巡るネット世論操作
 タイ 振り子のように軍政と民主主義を行き来するフェイクニュース国家
 ミャンマー 七十万人を国外脱出させたフェイスブックの悪魔
 韓国 元国連事務総長に大統領選出馬を撤回させたフェイクニュース
 台湾 中国のネット世論操作の標的  ほか

 
五章 日本におけるネット世論操作のエコシステム

 日本はどうなっているのか?
 世論操作のためのボットが日本でも大規模に活動
 政権支持のトロール募集記事を堂々とネットで告知
 扇動される日本人 十三万件の懲戒請求騒動
 問われているのは我々自身である  ほか

一田和樹[イチダカズキ]
著・文・その他

内容説明

「ねつ造された報道」などというイメージとは異なり、いまや戦争兵器としての役割をも担うフェイクニュース。国家が本気でその対策を取る時代になっているにもかかわらず、日本では報じられない、その真の姿を描く。

目次

第1章 フェイクニュースが引き起こした約十三兆円の暴落(フェイクニュースはハイブリッド戦兵器;ネット世論操作が狙う社会の四つの脆弱性 ほか)
第2章 フェイクニュースとハイブリッド戦(フェイクニュースの定義、特徴、対策;現状のAIによる自動判別は論理的に破綻 ほか)
第3章 世界四十八カ国でネット世論操作が進行中(世界各国のネット世論操作部隊;世界のネット世論操作部隊 中国五毛党、イギリスJTRIG、トルコAK Trolls等 ほか)
第4章 アジアに拡がるネット世論操作 政権奪取からリンチまで(国内統治とナショナリズムの台頭を担うネット世論操作;インド フェイクニュースで七人がリンチ殺人 ほか)
第5章 日本におけるネット世論操作のエコシステム(日本ではどうなっているのか?;政府実行 自民党のネット組織 ほか)

著者等紹介

一田和樹[イチダカズキ]
東京生まれ。経営コンサルタント会社社長、IT企業の常務取締役などを歴任後、2006年に退任。09年1月より小説の執筆を始める。10年、長編サイバーセキュリティミステリ「檻の中の少女」で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、デビュー。サイバーミステリを中心に執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

66
一時期やたらと連発されていた「フェイクニュース」という単語。そのほとんどは相手に対するレッテル張りに終始していたのだが、本書はそれを明確な意図をもって使われる武器として解説している。主にロシアによる対立国の国内を混乱させる目的で使われるフェイクニュースから、それによって混乱する欧米の模様。さらにはアジア諸国でそれがどのように扱われているかも詳細に解説。権威主義国家との相性の良さやSNSによってそれが拡散される模様など、読みどころは多い。最近だと反ワクチンや陰謀論などの流れで読み解いても面白いかもしれない。2022/03/29

hk

24
■雑感■『フェイクニュースがリベラルデモクラシーを機能不全にする』 フェイクニュースは2つの異なる経路からリベラルデモクラシーを解体方向に導く。まず1つ目は、「フェイクニュースを規制する」という口実で、為政者が言論の自由を抑圧することが可能になるためだ。これは為政者サイドによる「リベラリズム」の解体である。そして2つ目のリベラルデモクラシー解体経路は、フェイクニュースの横溢で有権者が政治報道に疑心暗鬼となって政治決定が出来なくなるためだ。これは有権者サイドによる「デモクラシー」の解体ないし放棄である。2019/01/22

かず

22
ロシアの対外工作を軸とした、外国による情報操作・扇動に関するリポート。1/6読んだ時点で、自分で考えていた事が書いてあるだけで特に目新しい事柄がなかったので、あとは小見出しのみ読んだ。私は、先月の検察官定年延長問題で情勢がさらに数段階おかしくなっていることに危機感を持ち、以来、メディアを注視しており、フェイクニュースをいくつか指摘している。目新しいところでは共同通信による「WHO非難声明への日本不参加に対する欧米の失望」というもの。あんなの、見た瞬間でフェイクとわかろうものだが、ほとんどの人が見抜けない。2020/06/14

hatayan

18
軍事兵器だけでなく宗教、経済、世論操作をも兵器として相手国に打撃を与える「ハイブリッド戦」。低コストであることから今後重要度を増すと各国の事例をもとに解説します。 感情や嫌悪を煽る情報ほど拡散も速く、文章を読んでも正しく意味を理解できない層が厚く存在する以上、フェイクニュースに教育などで正面から対処するのはもはや困難であるとします。 日本では与党がネット上の世論操作には積極的であると著者が独自に調査した結果を報告。 インターネットが普及したことによる社会の変化を知るために目を通しておきたい一冊です。 2018/12/03

wiki

18
特定のメディアが悪意を持ってフェイクニュースを流しているなどというものではない。むしろ文章を読んでも正しく理解出来ない「機能的識字能力」の低い無知の人、誤った考えや中途半端な知識を持って誤誘導する邪智の人、そして悪意を持ってフェイクニュースを垂れ流し、あるいは流させて、扇動せんとする悪心の人が相関的に折り重なり、互いに増幅して、フェイクニュースは出来上がり、広まり、確実に社会に影響している。情報は、戦争兵器だ。英知がいや増して求められる。著者本人、この専門家ではない事を述べている。詳述は他を待つべきか。2018/11/29

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