角川EPUB選書<br> なぜ日本は“メディアミックスする国”なのか

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角川EPUB選書
なぜ日本は“メディアミックスする国”なのか

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  • サイズ B6判/ページ数 398p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784040800196
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0098

出版社内容情報

今日のコンテンツビジネスへと繋がる「メディアミックス」とは何なのか――。気鋭の研究者である著者が、その出発点であるアトムやキャラクターの玩具化、角川の戦略を軸に、斬新な視点で分析した画期的メディア論。

【著者紹介】
カナダ・コンコルディア大学准教授。日本のアニメを中心として様々なメディアを研究。本書の原著となる『Anime\'s Media Mix』はITRA-BTHA(International Toy Research Association)賞のシニア賞を受賞。 1958年生まれ。筑波大学人文学類民俗学専攻卒業。まんが原作者、評論家、編集者など多岐にわたり活躍。現在、国際日本文化研究センター教授。著書に『ミッキーの書式』『戦後まんがの表現空間』(第16回サントリー学芸賞)、『「捨て子」たちの民俗学』(第5回角川財団学芸賞)ほか多数。

内容説明

この国にはなぜキャラクターがあふれているのか―。いまや「メディアミックス」は日常化し、生活のあらゆる場面においてアニメや漫画のキャラクターが存在する。一体「メディアミックス」とは何なのか?気鋭のメディア研究者である著者が、その出発点である『鉄腕アトム』やアニメキャラクターの玩具化、そして現象を加速させた角川の戦略を軸に分析。今日の「コンテンツ」ビジネスへと繋がるメディアミックスの功罪、さらにはその未来像が見えてくる。

目次

第1章 動かさないことが「アニメ」を生む(アニメーションとアニメ;日本アニメーションの二つの潮流 ほか)
第2章 菓子・おまけ・キャラクタービジネス:鉄腕アトムと明治製菓(キャラクタービジネスの始まり;キャラクターの効果 ほか)
第3章 モノのコミュニケーションとマスコミ玩具(キャラクタービジネスについての考え方;キャラクタービジネス第三の時代 ほか)
第4章 大衆のためのメディアミックス:春樹と角川商法(戦後のマーケティングと大量消費社会;マーケティングとメディアミックス ほか)
第5章 ゲームマスターとプラットフォームプロデューサーの登場:角川第二の時代(角川の年表;転換の瞬間 ほか)
第6章 コンテンツとプラットフォーム:KADOKAWAとDWANGOの統合(ポストウェブ時代;コンテンツ・イズ・キングからプラットフォーム・イズ・キングへ ほか)

著者等紹介

スタインバーグ,マーク[スタインバーグ,マーク] [Steinberg,Marc]
カナダ・コンコルディア大学准教授。1977年生まれ。映画・メディア研究専攻。『Anime’s Media Mix』(University of Minnesota Press)で2014年、優れた玩具研究に対して授与されるITRA‐BTHA賞(国際玩具研究協会/英国玩具ホビー協会)のシニア賞を受賞

大塚英志[オオツカエイジ]
まんが原作者、批評家。国際日本文化研究センター教授。東京大学大学院情報学環特任教授。1958年。筑波大学人文学類卒業。『戦後まんがの表現空間』(法藏館)で第16回サントリー学芸賞、『「捨て子」たちの民俗学』(角川選書)で第5回角川財団学芸賞を受賞

中川譲[ナカガワユズル]
東京大学学際情報学府博士課程単位取得満期退学、映画専門大学院大学助手を経て、日本映画大学准教授、多摩大学情報社会学研究所研究員、国際日本文化研究センター共同研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Takayuki Oohashi

13
大塚さんが監修ということで、借りて読んだ本です。メディアミックスモデルの段階として、角川歴彦型とニコ動型とあり、前者が「ロードス島戦記」のような世界観を構築するのに対し、後者が「涼宮ハルヒの憂鬱」のようなキャラクターが前面に出るという話が面白かったです。僕のような中年の青春は90年代なので、ロードスが文脈で出てきた時は懐かしくなりました。他にも資本主義のモデルとしてメディアミックスを取り上げている論が面白かったです。2016/02/08

seichan

6
日本におけるメディアミックスの変遷を、鉄腕アトムを嚆矢として、角川春樹→歴彦、ドワンゴと辿ってる。鉄腕アトムが、「アニメーション」というより「動くマンガ」としてメディアコンバートされてるとか、キャラシールとしてもメディアコンバートされて作品「世界」を構成してるという捉え方は面白かった。そして、ニコ動などのUGCプラットフォームが、結局はクリエイター簒奪の場とならないかという危惧もごもっとも。人を集めて人気者を作る装置がプラットフォームってやつかな? UGC汲み上げ装置としては2chもハシリと言えるよね。 2016/04/12

はすのこ

4
メディアミックスは海外からはどう映るのだろうか。2016/01/19

富士さん

2
すごい刺激的ないい本でした。日本の商業アニメはメディアミックスを前提にして初めて成り立つと同時に、現在ではアニメ周辺で行われる活動を説明する上で最も重要なキータームがメディアミックスであるといってもいいように思います。個人的にはアニメ製作を中心に見てしまうので、角川春樹的メディアミックスと歴彦的なそれとは、計算不可能で必ず非合理的な展開をする作品の製作現場に身を置き、リスクに身を晒すかどうかは、枠組みの運用を中心にするやり方とは質的な違いがあるように感じ、それを連続的に捉える論はちょっと引っかかります。2016/03/30

theぶ㌧

1
学者だけでなく、コンテンツの多くのステークホルダーに向けたビジネス書として、原著に多少手を加えているとのこと。とても面白かったので是非。2016/02/11

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