出版社内容情報
魔法使いのカナリアは声を出せない。筆談に使う、心の声が浮かびあがる魔道具の石板を首に下げ、片脚の模造鳥(ゴーレム)、シャハボを相棒に今日も果てない旅路を行く。魔力は強力でも食のセンスは壊滅的なカナリアと、頼りになるがおしゃべりすぎるシャハボの間を結ぶのは信頼を超えた固い絆――そんなカナリアたちは、その実力を買われ、いきなり領主のお嬢様警護という厄介な依頼を持ちかけられるのだが……!? すべては相棒・シャハボとともに――“探しもの”を見つけるために、世界を旅する一人と一羽の絆を描く感動ファンタジー。
内容説明
魔法使いのカナリアは声が出ない。でも、無言で発動する魔力は最強クラス。心の声が浮かび上がる石板を首に下げ、口は悪いがカナリア想いの模造鳥・シャハボを肩に旅をする。話せない魔法使いにとって模造の小鳥は絶対的な相棒だ。そんな一人と一羽は、実力を見込まれ、領主のお嬢様警護という厄介な依頼を引き受けることになるが―!?
著者等紹介
綾村実草[アヤムラミクサ]
2022年、本作『啼かないカナリアの物語 声を出せない魔法使いと模造の小鳥の探しもの』で書籍デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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よっち
35
声を出せない魔法使いのカナリア。片脚の模造鳥(ゴーレム)のシャハボを相棒に、探しものを見つけるために世界を旅する一人と一羽の絆を描くファンタジー。筆談に使う心の声が浮かびあがる魔道具の石板を首に下げ、シャハボを相棒に旅する魔法使いのカナリアは、実力と見た目のギャップから侮られがちで、商人の護衛や手紙を届けた先でトラブルに巻き込まれたり、実力を買われて厄介な依頼を持ちかけられたり、なかなか優しくない世界観だと思いましたけど、それでも冷静な洞察力と確かな実力で相棒とたくましく生きるカナリアの姿が印象的でした。2022/11/05
わたー
20
★★★★☆とある理由により冒険者として旅をする、声の出せない魔法使いのカナリアと相棒の鳥型ゴーレムのシャハボを描いたファンタジー作品。冒険者の中で最上位の実力を持ちながらも、華奢な見た目によって侮られ、行く先々でトラブルに巻き込まれる姿が描かれる。その、圧倒的な暴力で理不尽をなぎ倒していく様は面白かった。また、「自分の見たいものしか見ない」頑迷なモブたちといった、人間の悪意の描き方が胸糞悪くなるほど上手かった点も良かった。しかし、彼女のバックボーンや旅の目的に関する部分は断片的にしか語られていない…2022/11/07
サキイカスルメ
19
声を出せない魔法使いカナリア、彼女の相棒片脚の模造鳥(ゴーレム)シャハボ。シャハボのために冒険者を続ける彼女が、多くの悪意に晒されながらもその強さで突き進むファンタジー。厳しい世界だ。最初からなかなか衝撃的な始まりでした。主人公カナリアは決して好戦的な女の子ではないけれど、彼女にとって大切な存在はシャハボだけなんですよね。普段の静かな様子と、シャハボのためなら敵対する存在には容赦ない狂気さえ感じるアンバランスさが印象的でした。まだまだ始まったばかりで、続きが楽しみです。カナリアの背景がもっと知りたい!2022/11/06
らいら
9
喋れない魔法使いの少女・カナリアと、相棒で模造鳥(ゴーレム)のシャハボによる冒険譚。 可愛らしいキャラクターと美しい世界観の元で描かれる、厳しく、過酷な物語。 カナリアの芯の強さや健気さ、そして2人の友情が光る、心温まりつつもハードな作品でした。 カナリアの行動全般が冷静であり、純粋さが見られる一方、最初のジェイドとの戦いを始め、戦闘時に容赦無く敵を叩きのめす無情さとのギャップとても印象的。 カナリアの過去に何が合ったのか気になる所で、今後の展開楽しみです。2022/11/08
りんりん
6
★★☆2022/11/17
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