出版社内容情報
高山花穂、二十八歳。職業:派遣。大手文具会社に派遣された花穂は、問題社員ばかりの部署でいじめに合う。そこで花穂を助けてくれたのはイケメン社員――ではなく、完璧すぎるスーパー派遣の宝城きわ子で!?
内容説明
高山花穂、28歳、一人暮らし。趣味、節約料理。職業、派遣社員。派遣の自分に自信が持てず、常に人の顔色を窺いながら相手に合わせて生きてきた。そんななか新しい派遣先で出会ったのは、あえて派遣でいる自由奔放で仕事のできる宝城きわ子と、社会性ゼロだけれど天才的な開発部エースの国枝誠二。自分の生き方を自分で選んでいる二人と触れあううちに、花穂は自分の「好きなもの」が分からなくなっていることに気がついて―「自分の人生の責任をとれるのは、自分だけ」きわ子さんの一喝は、ききます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミーママ
48
図書館の本📚️ 初めての作家さん。 派遣先でのステキな出会いで自分の好きなものに気付く‼️ 読んでいて私も元気になった。明日から仕事頑張ろう✨ 2023-882023/07/17
ぶんこ
41
正社員を目指しつつ、長期の派遣を希望している花穂28歳。3ヶ月ごとに更新される契約に一喜一憂しているのが切ない。自分に自信がなくて、常に人の顔色を見ている日々。文具会社の総務部庶務課に派遣されたが、そこは地下の薄暗い奥。先が思いやられたが、スーパー派遣社員の宝城きわ子と出会い、派遣、正社員の身分の違いに臆する必要がない事を知る。また開発能力には優れているものの、ゴミを片付ける事が出来ない生活不適合者国枝。しかし彼は人を派遣だからと差別する人ではなかった。きわ子の「自分の落とし前は自分でつける」に拍手。2024/02/20
よっち
36
評価はされても派遣社員として契約更新はされず、正社員も諦めかけていた高山花穂、二十八歳。大手文具会社の問題のある部署に派遣された彼女が、スーパー派遣の宝城きわ子に出会うお仕事小説。なかなか上手く行かずに自信を失いかけて、新しい派遣先でも社員OLに嫌がらせを受ける花穂。そんな彼女をフォローして、料理を褒めてくれたカッコいいきわ子さんの鋭い指摘、花穂にだけは意外な一面を見せる生活不適合者の開発部エース・国枝との出会いがあって、触発されて前向きに取り組む花穂の姿勢が周囲にも認められてゆくとても素敵な物語でした。2023/01/02
Karl Heintz Schneider
14
高山花穂は28歳・独身の派遣社員。やっと新しい派遣先が決まり張り切っていた。ところが仕事場は地下1階奥の薄暗い部屋。そこには「総務部庶務課」の看板が。そこで出会ったのは、仕事はできるが自由奔放で、あえて派遣でいる宝城きわ子。それまで派遣という立場に後ろめたさを感じ人の顔色を伺いながら働いていた花穂。きわ子と出逢い、その生きざまに触れて少しずつ考えが変わってゆく。ドラマ「ハケンの品格」と「ショムニ」を足して2で割ったようなストーリーだった。 2023/01/21
半熟タマゴ
12
なかなか正社員になれず派遣社員として働く高山香穂。思うようにいかない社会の厳しさに落ち込む中、新しい派遣先での出会いで変わっていくお仕事小説。派遣社員であることに負い目を感じず、常に堂々としてるきわ子さんがカッコよかったです。いつでもブレることのないきわ子さんの姿を見て、香穂が少しずつ自分の気持ちに正直になっていく展開にスカッとしました。2022/10/23