出版社内容情報
2115年4月、レトロゲームレビューサイト「ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム」が開設した。長いゲーム史において低評価とされた数々のゲームを通じ、管理人が至るゲーマーのいやはてとは……?
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小説投稿サイト「カクヨム」にて空前の人気を誇る、空想ゲームレビュー小説が単行本で登場。膨大なゲーム知識の裏打ちによって描かれる、未来世界のレトロゲームの追体験は、読者をまだ見ぬ懐かしい世界へと誘います。ゲーマーも、SF者も、Web小説好きのあなたにもオススメの、唯一無二の一冊です。
内容説明
小説投稿サイト「カクヨム」にて空前の人気を誇る、空想ゲームレビュー小説が書籍となって登場。レビューによって描かれる“未来の世界のレトロゲーム”の追体験が、読者をまだ見ぬ懐かしい世界へと誘う。「カクヨム」連載分の第1回~第21回に、雑記。そして書籍版のみの架空年表を収録。
著者等紹介
赤野工作[アカノコウサク]
ゲーマー。小説サイト「カクヨム」への投稿作品「The video game with no name」が改稿のうえ書籍化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田氏
27
これは凄いぞ。未来のクソゲーレビューサイトというフォーマットに、SFと哲学が濃縮されている。肉付けすれば一つ一つに短編小説が書けそうな"ゲーム"のアイデアを、惜しげもなく21本も投入し(しかもカクヨムでの連載はさらに続く)その発想を礎にして、高い文章力で練りあげられていく思考実験。直接そうとは書かないまでもぼんやり見えてくる、現実とは何であるか、知能や思考、感情のありかとは、という思索。そして、私を私たらしめるのは「存在」なのか、それを構成するパーツを全て入れ替えても変わらぬ「目的」か、という問いに至る。2019/06/27
かわうそ
24
2115年から過去を振り返るという設定でゲームに絡めてSF的要素を散りばめつつ、通して読むことで単なるレビュー集ではなくゲームを愛し続けた男の人生の物語にもなっているところが面白い。あまりゲームをしない私でも文句なく楽しめました。2020/05/06
りー
23
これから先作られ得る未来のクソゲーのレビューブログをひたすら読み続けるという、ゲーマーでも何でもない僕には厳しい読書と覚悟していたら、これが面白い。あの時紹介されていたゲームがこの展開のための伏線になってたのか!とか、ゲームが低評価になった理由が未来の社会情勢に基づいたものだったりして、来るべきディストピアを示唆していたり、小説としての作りの面白さに関心しきり。ボリュームが結構なものなので読み切るのに体力は必要だけれど良きエンターテイメントだった。2019/04/21
miroku
23
架空のゲームのレヴューの連続が、ひとつの物語で成立している事への驚き。称賛すべき企てだ♪2019/02/20
EnJoeToh
19
傑作。2017/08/25