出版社内容情報
七星 ドミノ[ナナホシ ドミノ]
著・文・その他
縞[シマ]
イラスト
内容説明
曲がった事が嫌いな騎士の少女トアは、姉を侮辱した第三王子を殴り飛ばした罪で北の広大な墓所“聖ドロティア葬園”に左遷される。収容された者は命を落とすというその地では、歴代当主が各国から徴集した男性囚人に墓をあばかせ、なにかを探しているらしい―。身を守るため男装で葬園に赴いたトアは“罪の騎士団”と呼ばれる罪人達―毒舌以非神父ゼファー、天才少年医術師アズリカ、食に命を捧げる料理人エルイーズらと出会う。成り行きで彼らの“団長”となってしまったトアに現葬園当主ロキから“墓掘り”の命が下りて…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
50
逆ハーレム×ダークファンタジーだそうです。騎士の少女トアは聖ドロティア葬園に左遷される。身を守るため男装で葬園に赴いた彼女は「罪の騎士団」の団長に祭り上げられてしまうが…。一本気なヒロイン像や、一癖二癖ある「罪の騎士団」の男性陣の面々は良く書けていて、前半はキャラクターに引っ張られて読める。メンバーが出揃ってからの展開が弱い印象。クライマックス的な場面が、短すぎて呆気ない。ダークファンタジー的な要素もあまり発展せず、平凡で物足りない。一冊でまとまってはいるが、盛り上げどころは紙幅をとって書き込んでほしい。2022/08/19
よっち
32
曲がった事が大嫌いで、姉を侮辱した第三王子を殴り飛ばした罪で北の聖ドロティア葬園に左遷された騎士の少女トア。身を守るため男装で赴いた彼女が罪の騎士団と呼ばれる罪人たちと出会うファンタジー。収容された者は命を落とすというその地で出会った似非神父ゼファー、少年医術師アズリカ、料理人エルイーズたちが抱える過去。そして葬園歴代当主が囚人たちに命じて探させていたものの正体。現当主ロキの家と魔女を巡る過去の因縁も絡み合う中で仲間たちと共に立ち向かい、彼女自身もまた仲間たちに認められてゆく展開はなかなか良かったですね。2022/08/13
虚と紅羽
12
ただひたすらにもったいないなぁ。一冊にまとめたのは頑張ったけれど、おかげでクライマックスが弱い。キャラクターも設定も悪くないし、これはせめて三巻くらいまで出す話だって。勿体ないよ。 おっ逆ハーか?と立ち上がりかけたけど着席した。ロキとのくだりまでは乙女ゲーム感あって楽しかったのだけど。個別入る前に話が終わっちゃったな。間違いなくロキが四周目解放。隠しは百合√だな違いない。久しぶりに乙ゲーしたいな。 全然関係ないけど表紙のロキ見た時「ンンンンンンンwww」って言った私は悪くないと思うんですよ。2023/01/29
サキイカスルメ
11
姉を侮辱した第三王子を殴り飛ばした罪で死の騎士団【聖ドロティア葬園】送りになった少女トア。真っすぐな彼女が、男装をした姿で団長として変人たちに好かれていくファンタジー。逆ハーっぽさは少なめかと。女の子としてというよりは、人間トアとして好かれてる感じがするんですよね。色々とおかしな男性たちに振り回されつつ、頑張る女の子が好きなので楽しく読めました。仲間たちだと、天才少年医術師アズリカが好き。ツンツンしながらもすぐ懐いちゃうのが可愛かったです。料理人エルイーズのお兄ちゃんっぽさもよかった。2022/08/23
史
4
実に富士見Lなファンタジー。家族愛に殉じて罪を背負った少女が、似たようになにかに殉じた男たちと出会い、そして未来を作り出す。きれいな話だけれども、もうちょっと劇的の方がさらに好みであると言えたけれども、この思いによって動く物語というのはいいですね。好きですねえ。2022/10/24