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出版社内容情報
彼女の趣味と、未来を写した写真が、僕の物語を非日常に変えた。
内容説明
未十士早來は怪物だ。あらゆる道を極め、そのどれもがプロ級の腕前でありながら、彼女はそれをただの趣味だと言う。いつしか付いたあだ名が“史上最強のアマチュア”。そんな彼女の最近の趣味―謎解きに毎回付き合わされる僕はといえば、作家を夢見るだけのただの凡人。だけど彼女との共通点もある。それは“超理具”と呼ばれる不思議な道具を所持しているということ。未十士は「未来を写すカメラ」を、そして僕は「時を巻き戻す時計」を持っている。“超理具”の謎を追う僕らはやがて学園で起きた、巷を騒がす都市伝説「人体消失事件」に巻き込まれていき…!?学園青春“不条理”系ミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツバサ
20
軽い学園青春ミステリーと思っていたら雰囲気がガラッと中盤で切り替わって、わりと重みのある展開に膨らんでいったのは驚きました。主人公とヒロインの関係性は素直になれない者同士でお似合いでした。2020/12/20
イシカミハサミ
16
タイトルとか表紙の印象以上に異能(不思議アイテム)が跋扈。 主人公はモノカキを目指しているので、 あんまり三次元が面白い仕様だとリアリティがなくなるからそこは気になるところ。 “そういうもの”として読めば楽しめる作品と思う。 ヒロインは押しが強い。好みによるかしら。2021/04/02
T
16
作家を夢見る少年・唯乃壱時は、“史上最強のアマチュア”と称される未十士早來の趣味である謎解きに付き合わされていた。二人が追いかけるのは、不思議な力を持つ”超理具”が関わる事件とその謎。”超理具”を巡る学園青春SFミステリ―開幕。本作のメインである”超理具”による事件とその謎解きは勿論、やたらと絡んでいく早來となんだかんだ言いながらも彼女に付き合う壱時のコンビ活動も面白かったです。二人の前にどんな超理具や事件が待ち受けるのか、今後の二人の活躍が楽しみです。2020/12/26
みやしん
15
今時大変珍しい単一ヒロインにして不思議アイテム物。肝心の種明かしは色々誤魔化された面もあるが総じて面白く、悪役の底知れなさも魅力的。余計な横槍を入れれば、ヒロインの好奇心が主人公と同様の文筆に向かった時が恐ろしいけど見てみたい。才能無双でも叶わないコンプレックス(タッパとか友達の有無とか)も。自分が読み飛ばしただけかも知れないが、消えた人は何処へ?2020/12/27
かっぱ
15
多彩な趣味どれもがプロ級の少女と作家を夢見る凡才の少年が"超理具"と呼ばれる不思議な道具を軸に描かれる青春ミステリ。興味があることにはどこまでも行動的な早來と小説を書く時間をなんとか確保したい作家志望の壱時のアンバランスなコンビは読んでいて気持ちよかった。口ではどうこう言いながらも押しに弱い壱時、嫌いじゃない。扱ってる題材もミステリを名乗るにしては未来を見通したり、時を巻き戻したり、万能すぎる超理具は物語のノイズになりそうだと危惧したけど、意外と物語に馴染んでいて瑞々しい青春とナゾトキを楽しむことができた2020/12/20