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出版社内容情報
全てが価値を失う戦場で、少年と少女は戦う。己の証を刻むため。死を喰らう竜騎兵クロト。最新兵器を操る機械の姫ロア。魔導王国と機械帝国が争い続ける戦場で、戦争を終わらせるため戦う二人の運命が、戦場以外の場所で交差するとき、彼らは己が戦う意味、真の願いと向き合う――
ミズノアユム[ミズノアユム]
著・文・その他
切符[キップ]
イラスト
内容説明
名前のない荒野。魔導王国と機械帝国の果てなき戦争により、命が無価値に失われ続ける戦場には、二人の“最強”がいる。魔導王国の獣騎兵“屍喰竜”として戦場を蹂躙するクロト。帝国最新鋭の兵器を駆るために生み出された姫、ロア。「俺たちは相容れない。戦争の終結は屍喰竜による殲滅だけだ」「戦争を終わらせて、わたしの名を栄光と共に刻むんだから」無惨に死んだ少年兵たちの命を背負うクロトと、勝利という理想を求めるロア。戦場以外で邂逅するはずのなかった宿敵同士が出会い、彼らは知る。互いの胸に抱く願いと決意を―。銃と咆哮、存在すべてをかけて戦う少年と少女の激戦の物語。
著者等紹介
ミズノアユム[ミズノアユム]
第26回冬期ファンタジア大賞“金賞”『死線世界の追放者』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
魔導王国と機械帝国が争い続ける戦場で出会った死を喰らう竜騎兵クロトと最新兵器を操る機械の姫ロア。運命の邂逅を果たした二人が、終わりのない戦争が続く世界を変えてゆくボーイミーツガール。相容れないはずの二人が特異な状況で出会い、いがみ合いながらも協力して認め合うようになってゆく王道展開でしたが、その出会いをきっかけに心境が少しずつ変化してゆく二人が直面する苦境があって、愚かしく終わりが見えない状況を打破すべく厳しい戦いに挑んだ二人が手繰り寄せた結末には、彼らの約束した未来を信じたくなる確かな希望がありました。2018/09/20
緋莢
19
魔導王国ジグローゼスと機械帝国メフィエラ。神秘と魔法のジグローゼスと科学と機械のメフィエラ、対極たる二国の戦争が始まって、既に百年が経っていた。ジグローゼスの主力「獣機兵」は、魔獣の能力を人間に付与して戦うというもので、クロトは最強とも言われる「屍喰竜(ニーズヘッグ)」として戦場を蹂躙し、メフィエラは疑似永久機関を搭載する人型兵器を主力としその中でも「輝動鋭機(アインダート)」に搭乗するロアが戦場を駆けます(続く 2020/05/06
まるぼろ
19
神秘と魔法の国ジグローゼス科学と機械の国メフィエラが長きに渡って戦争を続けている世界で、「屍喰竜」のクロトと「銀嶺」のロアが虹色の竜巻の中で出会う所から始まるお話です。とても良い作品でした。其々の生い立ちから初めは互いの国を滅ぼす事で戦争を終わらせようとしていた二人が、お互いの国の在り方に関する真実を知り、それを伝えても尚も憎しみから戦争を継続しようとする勢力を前に取った行動は…と言うお話はとても王道で読ませるものがありました。単巻で綺麗にお話は締め括られていますが、二人が再会するまでの話を→2018/10/21
わたー
17
【試し読み】二国間が熾烈な戦争を繰り広げる世界で、両者のトップ戦力である少年と少女のボーイ・ミーツ・ガール。物語としてはまだまだ序盤で両陣営を描きつつも彼と彼女が出会うところまでしか描かれていないため、続きが気になるところ。2018/09/20
真白優樹
16
魔導王国と機械帝国があまりにも永くぶつかり合う世界で、竜にその身を変える少年と空飛ぶ騎士を操る少女が出会い始まる物語。―――その出会いは、世界の在り方を治す鍵。 終わりなき戦争が根底の思想すら歪に変えた、愚かで救いようのない戦場。そんな容赦ない世界で、二人の出会いが嵐の中の真実を暴き、未来を繋ぐ物語。進む先は絶望、後ろには背負い込んだ死。絶体絶命な戦いという悲壮感と冷たさ、出会いが創る希望という温かさが相反しながら際立ち面白さを醸し出す物語である。まだこの物語を読みたい。 期待を込め次巻も楽しみである。2018/09/20