出版社内容情報
「先帝の遺児」にざわめく後宮。皇后・小玉の決断は……!?
先帝の遺児、出現――。突然帝国に投げ入れられた火種に、宮中は大混乱! 様々な思惑が渦巻く中、なぜか静観する皇帝・文林。そんな中、小玉は文林失脚に備え、彼と鴻を連れて後宮から逃げる準備をはじめていて!?
内容説明
不世出の軍人と誉れ高かった関小玉が、何の因果かかつての相棒で今の皇帝・文林によって皇后にさせられてから1年。高貴妃の事件からようやく落ち着きを取り戻した帝国に、新たな火種が飛び込んできた。―「先帝の遺児」の出現。静観する文林をよそに、宮中には動揺と策謀が広がっていく。そんな中、文林失脚に備え、逞しくも軍人らしく、彼と鴻を抱えての逃走計画を進める小玉だったが、件の「遺児」の秘密を知り…。小玉の“想い”と文林の“執着”、絡まった糸が導く物語の結末は!?
著者等紹介
雪村花菜[ユキムラカナ]
2014年、第二回ラノベ文芸賞にて、応募作『生生流転』が金賞受賞。改題及び改稿した『紅霞後宮物語』で作家デビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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軽いよみもの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りゅう☆
84
なぜ先帝は遺児の存在を隠し、数代前の皇帝の庶子である文林を後継者にしたのか?文林の生い立ちに同情するも、鴻からの「あっちゃっちゃなの」には納得。夜の内緒の徘徊で「たけのこを掘りに」なんて言う皇后いる?笑。そして逃げ潜んでいた先帝の遺児旻をかくまうことになった小玉。義龍による謀反が起こり、捕えられた旻の救出劇は危機迫る状況だけど、文林を驚かせた結果に笑える。冷淡さも備えてる文林だけど小玉との過去の秘密にニマニマ。文林の小玉への愛する思いの大きさに感動。小玉を思う気持ちが本物だからこそ、ある考えを明かさない→2019/04/18
あっか
69
事件は起こるんだけど、それに付随して明らかになるそれぞれの思惑や過去や歪みの方が面白い!文林ー。冷たいのは皇帝に向いているからよいと思う。それよりも、難しいかもしれないけど彼の想いが報われて欲しいよー!読んでいて切なかったです…一巻でサラッと書いてあったけどめちゃくちゃ気になった伏線(うっかり寝ちゃった、の件!)が回収されてスッキリ。…が、小玉の元彼やら婚約者やら更に気になる伏線が!100年先は実はこう、という描写も出てきて、あとがきにもありましたがどれだけ深く広く練られた世界観なんだろう!清喜が好き。2018/07/11
あっか
67
再読。この作品の魅力の1つであるコミカルさとシリアスさのバランスがますます面白くなっているのに加え、文林の歪さなどもだんだん露わになってきて、あれっ1巻より面白いかも!と思えました^^表紙はすっごい煌びやかなんですけど、妙に現実的というか、シビアな現実を目を逸らさず描いているように思えます。あ、文林も面倒くさいけど小玉もたいがい面倒くさい!笑 もう割り切った関係になっちゃえばいいのに!と最初からずーっと思ってます。笑 文林が回想する小玉のワンシーンの描写が、ゾクッとするほど綺麗でした。2020/06/10
ゆき
67
昨日入荷してたことを知り買いに走ってしまった。今回は小玉の夫、皇帝文林の掘り下げ回。まさしく「キャラ小説」って感じの一冊。万人受けするお話ではないと思うけど、好きな人にはたまらないんだろうなって内容でした。私のことです。終始萌えてた…このまま巻を重ねて色んなキャラとの関係性が見たいです。そして彼女の一生がどのように帰結するのかも。2015/10/11
よっち
62
高貴妃事件からようやく落ち着きを取り戻した帝国に「先帝の遺児」が出現。静観する文林をよそに、宮中には動揺と策謀が広がっていく第二弾。事情を知った小玉の発想がまず逃亡の準備で現実的だなあと苦笑いしてしまいましたが、先帝から託された文林即位の経緯を見るとその地位は決して安定しているものではなく、小玉と文林の間には揺るぎない信頼関係があって分かり合えてもいるのに、お互いへの想いはなかなか複雑ですね。難しいこと考えなければいい夫婦になれそうなんだけどなあw 面倒な二人がこれからどうなっていくのか今後の展開に期待。2015/11/02