出版社内容情報
剣を握ったのは遠い過去、今では書物を手放さない柳生十兵衛は、目下、小田原にて謹慎の身。謹慎これ幸いと読書にふける十兵衛に小田原城主が不逞浪人の調査を依頼する。十兵衛は従者一兵衛と探索を始めるが……。
内容説明
剣を握ったのは遠い過去、今では書物を手放さず、暇さえあれば読書にふける柳生十兵衛は、一応、柳生家の御曹司。以前は徳川家光の小姓も務めていた。だが家光の勘気を蒙り、目下、小田原にて謹慎の身。これ幸いと読書にうつつを抜かす十兵衛だったが小田原城主阿部備中守から城下の不逞浪人の調査を依頼される。十兵衛は、筋骨隆々の従者一兵衛と探索を開始するが…。読書家・柳生十兵衛が小田原に巣くう“魔”に挑む!
著者等紹介
谷津矢車[ヤツヤグルマ]
1986年東京都生まれ。駒澤大学文学部歴史学科考古学専攻卒。2012年「蒲生の記」で第18回歴史群像大賞優秀賞を受賞、13年『洛中洛外画狂伝 狩野永徳』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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瀧ながれ
23
隻眼のためにしばしば柳生十兵衛と間違えられる一兵衛は、高名な十兵衛の実の息子の十兵衛の従者として、ともに小田原に入る。単純なところはあるが、剣の腕はぐんぐん発展途上な一兵衛と、刀は一兵衛に任して日がなのんびりと本を読んで飄々としている十兵衛の、対比がみごと。十兵衛を守るしのびの霧も加えてのチームワークとぼけとつっこみの楽しげな様子が楽しかったです。バトルものとしては、ちょっと迫力が足りなかったかもね。2015/10/25
onasu
19
何で読んでも天下の剣豪と謳われる柳生十兵衛が剣が遣えず、小田原での謹慎中も読書三昧。その代わりに配下の碧眼速水一兵衛が新陰流の遣い手で、とはおもしろい趣向で、もう一人の配下クールなくノ一霧と三人で、大乱を目論む風魔の残党と対峙していく。 スリリングな展開には、思わず引き込まれ一気読みになったが、本格的な歴史ものを読んだ後では何とも軽い。2017/04/29
12061125
4
社会科一般が苦手なため、歴史物はあんまり得意ではないけど、面白く読めた。主従関係おいしいです。2016/05/02
oguogu
3
もー、途中まで良かったのに「ばすたあどそおど」って出た瞬間に萎えた。 時代小説からシロートのラノベに転落した気分・・・。 日本時っぽく英語の変な発音にするか、いっそのこと英語にした方が良かったかなぁ?でもそれが売りなのかなぁ。非常に残念。 巻末まで惰性だった。三人孫市も読んでみたかったが、どうするか・・・ 2016/01/26
あきのぶ
2
柳生十兵衛を、そう描いてきたか。とりあえず終ったが、その気になれば続けられそうな?2023/03/12