内容説明
鷺井丸太は高校を辞めた。理由は、面倒だったから。そんな彼が1枚のカードを手に入れたところから物語は始まった。―『名探偵』。強制的に事件を終結させる力を持つそのカードが原因で、鷺井は霧の街オスタスへと迷い込む。生きていくため、マルタ・サギーと名乗り、オスタスで名探偵稼業を始めた彼の最初の事件の顛末を、ここに記す…。「僕に推理は必要ない。金の粉が現れ消えたら、すでに事件は解決している」傑作異郷探偵活劇、著者による全面改稿と再編集を経て、復刊!
著者等紹介
野梨原花南[ノリハラカナン]
「救世主によろしく」(白泉社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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絳楸蘭
39
マルタだー!マルタ・サギーだー!!嬉しいよぅ!!大っっっっっ好きなマルタ・サギーが帰ってきたー!!!!前作の全面見直し&加筆再編集とはいえ、嬉しい〜!!しかも、前作はなかったレド・ビァ事件が収録されてる!!1つ読むごとに「そうそう」「ここ違う」「こいつわぁ…」と思いながらマルタの世界に入ることができた。マルタとバーチって最初から相思相愛だよね…と改めて思った。前作前巻持っているけど、新しいマルタも楽しみだ!次巻は12月の発売って嬉しいなぁ♪2014/11/29
カナン
30
やる気なさ過ぎて高校も辞めちゃった超怠惰な主人公丸太。コンビニで「名探偵」という謎のカードを手に入れた瞬間、風景は一変して正しくゲームの世界そのものな異世界へ! 作者がこれだよこれ、なノリで嬉々として書いてるのはわかる。結果読者置いてけぼりなのもわかる(笑) 説明と描写が切実に足りない。丸太のキャラクターも情緒不安定気味で掴み辛い。今時っ子の淡泊さと、圧倒的な順応力の高さと、「ガキ」故の青臭さ、ぐらいで主人公としては充分なのに、突然躁になったり激鬱に陥ったり忙しない。世界観は嫌いじゃないけど色々勿体ない。2016/05/18
ぐっち
27
妙なコンビニで当たったカードが超レアものの「探偵」で、ロンドンみたいな異世界に・・・。推理物だと思って読み始めたし、エピソードがあれもこれも入ってて、いろいろ「?」だったのだけど、名探偵と大怪盗とドラゴンたちのキャラは割と好き。2016/07/09
シュエパイ
26
力ある言葉により、名探偵のカードを執行する、優しくて折れてしまいそうな若者、マルタ・サギー。大学生の頃に親しんだシリーズに、新しい形で再開できるなんて!あぁ、気高さを有するボーに、大人の男として道を示したトーリアスに、チャーミングな女王陛下に、キザで格好いいバーチに。何より、涙を流しながら自分の弱さを認め、オスタスを守るために最大限の働きをした探偵Mに、新しく出会えるなんて、なんてなんて幸せなのでしょう!2014/11/17
ダージリン
24
旧版が好きすぎて改稿は心配でしたけど、大丈夫でした!むしろ加筆部分に違和感があまり無いので、増量分うれしいです(削った分は残念だけど・・・)。「フレスカ氏のたくらみ」のおかげで、マルタの魅力?が早く伝わりますよね(笑)。2014/11/16