内容説明
黒死病の流行により亡者が跋扈する十六世紀ロンドン。カトリックの秡魔師たちが追放されて以降、この街を守っていたのは霊的な力を秘めた「退魔劇」だった。始まりの舞台は、テムズ川の南にある劇場、三日月座。記憶を失くし、迷い込んだ少年が出会ったのは、稀代の劇作家を自称する美女―シェイクスピアだった!一瞬で心を奪われた少年は、彼女の「従僕」となり、ともにロンドンの魔を秡う「退魔劇作家」の道を歩み始めるのだが…。さあ、ここにシェイクスピアの幻想劇が幕を開ける―!
著者等紹介
永菜葉一[ナガナヨウイチ]
第24回ファンタジア大賞からデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
21
演劇に魔法の力が宿るという設定は面白い。けれど視点は謎の少年に固定していたほうがよかったのではないだろうか。この作品は一話完結なのかな? なんとなく消化不良を起こしています。2014/09/20
紅羽
7
シェイクスピアが女性だったら…というifの設定も世界観も面白そうな材料は揃っていながら、自分には馴染めなかったです。この巻で終わりのようですが、従者の少年が一体何者だったのか判明する事もなかったので、消化不良気味で読了。2020/10/27
shizuca
6
うーん、このレーベルがあわないのかなぁ。あらすじですごく読みたくなるけれど、文体や雰囲気が合わない作品……。あらすじ、とても面白そうだったのですが、どこか登場人物のセリフがお芝居がかっているというかわざとらしいというか、そう感じてしまったのですみません斜め読みになってしまいました。2016/09/28
ギンレイ
6
【芝居に魅せられて】 バイハザみたいな亡者を倒すには霊的な力も持つ演劇【退魔劇】をしなければならない。 とある劇団では【退魔劇】を上演するために頑張っているが決定的に足りないものがあり苦しい状況。 そんな中記憶喪失の少年がやってきます。 少年という新風が入ることでキャラ同士の科学反応が起こり、それぞれの抱える過去が終幕に向かって収束していきます。どんなに頑張ってもままならないという表現は痛みがありますが、良いですね。シェイクスピアのキャラは強烈で、その我の強さと認めなさは外国というのを意識しているのかも。2015/04/28
チューダー
4
設定や題材はとてもいいのに、なぜか入り込めない。従僕が子供なのか大人なのか、しばしば、わからなくなる。子供感を出す必要があったのだろうか、、文章もイマイチ好きになれず…従僕の喋り方、会話の「です…っ」っていう小さなつの多様が読んでいて煩わしかった。場面毎に語り手も切り替えていたけど、中途半端に切り替わっていなくて微妙。。2015/09/19