出版社内容情報
本当にあった拷問・処刑の数々をオムニバスでつづる暗黒絵巻――
貴族たちの際限のない欲望や宗教家たちのエゴから生まれたものなど、多岐にわたる拷問具や処刑法が使された様々なエピソードをオムニバスで綴る暗黒絵巻――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T.Y.
6
タイトルからもしやと思ったが『ダンス・マカブル』から抜粋再編集。カバー無しの廉価版ジャンヌ・ダルク、スペイン異端審問、鮮血の貴婦人エルジェーベト、「聖なる怪物」ジル・ド・レ、それにシャルロット・コルデーの処刑に当たり処刑人語る…のエピソードを収録。最後のエピソード、ダミアンの処刑の情報源はやはりフーコーの『監獄の誕生』かな、拷問と処刑を行う者達の狂気を描いた連作の最後に、あくまで誠実で善人な処刑人の姿と、潔いコルデーの最期はある種の清涼剤たりうる締め括りかも…?2016/04/27
yasuko
1
このマガジンの中で一番衝撃的だったのはジルドレ伯の話。どうしてこういうことになったのか彼の生い立ちが気になると思った。ジャンヌダルクも仕向けられて死刑になったのかと初めて知った。こういったひどい歴史があって現代につながっているんだ。こんな時代に生まれなくてよかった。2016/05/08