内容説明
幻の商店街にある駄菓子屋マヨヒガには、奇妙な少年マヨイガがいる。彼に会えば、失くしてしまった物を取り戻すことができるらしい。それが亡き人だとしても。神か悪魔か―少年をめぐる、懐かしくも怪しい物語がはじまる。
著者等紹介
黒史郎[クロシロウ]
1974年、神奈川県生まれ。2006年、「夜は一緒に散歩しよ」で第1回『幽』怪談文学賞長編部門大賞を受賞し、07年同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モルク
77
袋小路のその先にある昭和の匂いがプンプンする駄菓子屋マヨイガ。そこでは失くした物が同等の価値のあるものと交換して手にいれることができ、そしてポケットだらけの服を着ている少年マヨイガがいる。ひとつひとつ単独な話が最後には1つにまとまってくる。マヨイガ君は最後まで不思議な存在だったが、表紙絵はかわいらしい。マヨイガ君の髪型がちょっと現代風だったので、いっそ[坊っちゃん刈り]にすれば、より昭和ノスタルジーが増したであろう。2020/06/04
鷺@みんさー
38
恒川光太郎と朱川湊人と乙一を混ぜたような雰囲気。「マヨヒガ」とは皆さんご存知、遠野物語の…ではなく。「失くした大事なものが、集まる場所」で、昭和な駄菓子屋。ただし取り戻すには代償を支払わねばならない。幻想と懐かしさとエログロが、ちゃちい異形のあわいに挟まり、切なさが闇に流れる。マヨヒガにたどり着く様々な人間模様が、最後に繋がるのも面白かった。現在40~50代の読者に特に突き刺さる和風ダークファンタジー。2020/04/24
みかん🍊
35
初読みに作家さん、遠野物語のマヨイガと少し違って、亡くした物をそれと同等の物を対価に取り戻せるマヨヒガ、そこは昭和の香りの駄菓子屋、ポケットをいっぱい付けた少年が居る不思議な場所。とても好きな設定なんですが、何となく読みづらかった、場面が飛ぶのでついて行けなくてのめり込めなかった。最後に全て回収かと思って読んでいたのですが、今ひとつ回収されていない感が残る。2014/05/13
BlueBerry
35
私は今ひとつ入り込めませんでした・・。面白さの壺が作者とは違うみたいだ。苦手なタイプの作家かもしれない。序盤△中盤△ラスト△2014/04/30
yu
18
異世界に存在する商店街。そこには失くしたはずの物が見つかる駄菓子屋、マヨヒガが存在する。しかし、失くした物を取り戻すには同等の価値の物と交換しなければいけない。 表紙の明るい雰囲気からは想像できない不気味な内容でした。ラストにいくにつれて話が繋がっていくのは面白かった。2017/11/02
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- 電子書籍
- イブニング 2014年9号