感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
73
友人から「森に行ったつもりにでもなるといいよ」と引っ越し祝いに贈られた、白く細い白樺の枝でできた小さなテーブル。暫くは使っていたそのテーブルも日々に追われ、悠長にお茶を飲むのが面倒になり、いつしかテーブルは部屋の片隅で埃が積もり、その存在すら忘れ去られて行った。そんなある日、緑の服を着た娘が部屋を訪れ、テーブルが木であった頃の話しを始める。失われた森に住む哀しい娘の上に降り注ぐ銀の驟雨の美しさが霧のベールとなり、しっとりと足元から怖さをも香らせる。(⇒)2021/04/15
ヒラP@ehon.gohon
25
味戸ケイコさんの思わせぶりな絵が、淡々とした物語にとても深い空間を作っています。 部屋に置かれた白樺のテーブルの、木であったときの思い出を、突然に現れた不思議な少女が解き明かして行きます。 幻想のような世界が、味戸さんの絵で、イメージを具体化してくれました。2023/05/05
mntmt
20
美しい短編。少しミステリアスなところがいい。絵もとっても綺麗です。2016/03/16
花林糖
14
白樺のテーブルに纏わる不思議で幻想的なお話。白樺のテーブルでお茶をしたくなります。味戸ケイコさんの絵がとても合っています。2019/05/27
ochatomo
7
7才から70才までの“絵本の絵本”シリーズ第8巻は『森のメルヘン』 味戸ケイコさんの絵の静かなタッチが合う 1976刊2022/12/11