出版社内容情報
傷ついたスノー・グースを救ったことから,少女フリスは野鳥と暮らしている変人の画家と親しくなった。名作の誉れ高い作品。 中学生から
内容説明
傷ついた白雁を救ったことから、少女フリスは、丘の上の画家ラヤダーと親しくなる。ラヤダーは、人とのつきあいを拒み、野鳥とくらす変人だったが、フリスにはやさしかった。二人は、白雁を「迷い子の王女さま」と呼んで看病する。動物文学として、またヤングアダルト文学として、名作の誉れ高い作品。ほかに「小さな奇跡」を併録。中学以上向。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
97
『白雁物語』(スノーグース)とても静かで美しい。灰色に煙る湿地の風景が絵のように浮かんでくる。優美に翔ぶ白雁を仲立ちとしたせむしの画家と少女の愛。鳥達の目には容姿ではなく魂が見えているのだ。『小さな奇跡』微笑みを浮かべたロバを救うために、けして諦めない少年。他者のための祈りは人を動かす。宇野亜喜良さんの愁いを湛えた挿絵がとてもいい。2017/07/06
とくま
2
〇「死ぬということは、苦しみが終わるということなんだよ。」2019/04/14
道錬
2
時代背景を忠実に伝えつつ、一人の人格者として最後まで生き抜くためにはどうしたらよいのかを問いかけてくるような話だった。2018/12/27
さとこ
2
《図書館》『小さな奇跡』がお気に入り。他人にノーと言われても諦めない心の大切さ。かけがえのないものを救いたいと強く思う慈悲。少年の健気さに胸が苦しくなった。2012/11/02