出版社内容情報
水車場でつぎつぎとおこる不可解な出来事、仲間の死。クラバートは村の少女の愛を力に、親方と対決の時をむかえる。ヴェンド人の伝説をもとに愛と解放をうたいあげた、プロイスラーの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
42
1年目、2年目と奉公の時は進み、少年は1年に三つずつ歳を重ねた。可愛がってもらっていた先輩が死に、また次の年も…。皆にマヌケ者と思われていた人物が実はそうでは無いことが明らかになり、1年に1人ずつ仲間が死ぬカラクリを知ったクラバートは、その呪いから自分と仲間を解放しようと決意する。そのためには想いをかける少女の助けが要る。彼女の命と自分たちの命を両方助けることが出来るだろうか?最後まで手に汗を握りました。2023/01/09
美紀ちゃん
38
一目惚れ。見ただけで、すごい執着心なのが不思議だけれど、必ず最後に愛は勝つ。ユーローに協力してもらい娘の愛の力で親方に勝ったクラバート。友情とか愛情などが、自分を支配する苦しいものから救ってくれる助けになる。そんな話でした。ジブリでアニメ化したら、きっと面白いと思う。2013/01/20
ちょん
24
下巻を読み終わるまでに時間がかかってしまいましたが無事に読了。面白かった。これジブリで映像化して欲しいなぁとしみじみ思いながら読んでいたので脳内ではジブリ絵で再生されてました(笑)ハウルとからぴとかそんな感じ。うーん、映像で見たい!!2021/07/31
りー
20
「千と千尋の神隠し」のモデルになったとも言われる箱庭ファンタジー。なるほど、これがあのジブリ傑作映画の大本なのかと調べてみたら、この『クラバート』が既にクラバート伝説っていう昔話を元にして作られた物語だった。魔法を使って天候を変えたり変身したりやりたい放題の世界観なのだけれど、ハリーポッターとは違って箱庭が狭すぎるためかワクワク感があまり無く、その世界観の核心とも言える部分にも触れられないまま物語が終わってしまったり、色々と「惜しい」作品だった。骨子は面白いんだけどなぁ。2014/01/03
tom
15
どうしてこうなるのという疑問符が多々。もう少しデティールを書き込んでくれていたら、きっと面白かっただろうなあという読後感。ひょっとしたら翻訳のところで省略があったのかもという疑念も。期待した分だけ割り引いて、残念本でした。2020/10/18