出版社内容情報
緑の眼の令嬢に心ひかれたラウールことルパンは、特急列車殺人事件や別荘強盗事件などの怪事件につぎつぎにまきこまれていく?。 中学生から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
20
ふと出会った美少女(実はハタチ過ぎ)。いきなり起こる犯罪事件と彼女に襲いかかる災難。謎の組織の暗躍。修道院から戻ってきた可憐な娘はどんな秘密を持っているのか。義侠心だけで何も知らないながら立ち上がる快男児。危機また危機、誰が敵で誰が味方か。ようやく和解して信頼しあう二人。最後に見つけた彼女の遺産とはなんだったのか。本当の愛にならないまま、明日に期待を残して別離。 ──見事に「カリオストロの城」の原形です、これ。自惚れて自信過剰で傍若無人なリュパンもまた、いい。ストーリーが少々破綻してるよなとは思ったけどw2025/04/27
akane
5
頭の切れるベークフィールド嬢の男っぷりには惚れ惚れする。自分に悪態をつく御者を殴りつけるわ、路上で喧嘩中の子供に金貨を投げてやるわ、この気っ風のよさはアンジー姐さん? 何よりルパンともあろう怪盗が彼女に押され気味で「18個めのチョコレートを召し上がっていますが」と呆れる始末(チョコの前にトースト8枚食べてるんですけど)。一方、オーレリーは男性の庇護を必要とする弱々しい少女。この2人がほとんど絡んでいないのに驚いた。せっかく好対照なのに、もったいない。悪党も4人と多すぎるし、構成のバランスがイマイチだった。2019/05/13
4じゅうから
3
小学生の頃胸を踊らせた南洋一郎版は、私にとっては今でも傑作の一つなんだけど、原作の大幅な改変(大胆なカットや創作)があるので、一度原作を読んでみたいと思い、原作に忠実で、しかも全作品を読むことができる偕成社の全25巻、買いましたわ2023/07/01
RINKO 秋の夜長
1
ルパンシリーズ第十六巻。 パリの街中で、ルパンが青い目のかわいい女の子をみつけて追いかけている途中、カフェで緑の目のかわいい女の子を見つけ、こっちもいいなと思うという、出だしからルパン節全開です。青い目の女性の話も、もう少し掘り下げてもよかったのでは・・・。 話はそこまで面白いとは思えないが、ラストシーンは一度読んだら印象的で忘れられない(ある有名な日本映画の元ネタ。)2020/12/28
たかし
1
ルパンが34歳ころの冒険。緑の目の令嬢が今回のヒロインなんだけど、序盤で退場した青い目の令嬢の方もかなりいいキャラをしていて魅力的である。が、ルパンシリーズもこれだけ巻を重ねて来ると、どれだけ魅力的なヒロインが登場しても、「どうせルパンがフラれるか、ヒロインが唐突に死ぬんでしょう?」という、わりと冷めた目で見てしまう。ラストは、三世のカリオストロの城、とすごい似た感じ。年代的に、三世の方がこちらを真似たのだろうけど。2018/09/27