出版社内容情報
児童文学作家として知られるケストナーの生涯を、本人の言葉の引用などを通して描いた伝記。ドイツ児童文学賞受賞作。『ケストナー ナチスに抵抗し続けた作家』(1999年刊行)の新訳。
母の期待に応え、優等生ぶりを発揮した子ども時代。作家、詩人、ジャーナリストなど多方面で文筆活動をこなし、精力的に活躍した二十代。一転、ナチ政権下で執筆を禁じられ、命の危険にさらされながらも生きのびた第二次世界大戦。そして、戦後は、ドイツ・ペンクラブ会長として活躍し、平和を訴えつづけた。
本書はまた、母親との強い絆、出生の秘密、恋人との関係など、プライベートもつまびらかにする。
運命に翻弄されながら時代を見つめ、人はどう生きるべきかを問いつづけたケストナーの人生にせまる一冊。
内容説明
『エーミールと探偵たち』『飛ぶ教室』など児童文学作家として知られるエーリッヒ・ケストナーは、ジャーナリスト・詩人・脚本家・演劇評論家などさまざまな顔をもっていた。ユーモアと風刺で社会をするどく批評した多彩な文筆活動と、激動の時代を生きた心の内を描きだし、ケストナーの素顔にせまる伝記。1995年ドイツ児童文学賞受賞作。中学生から。
目次
子ども時代の光景
夫のかわり
君はこんな国を知っているか?
ひとりぼっちのラッキーボーイ
女神フォルトゥーナにけられる
ベルリン
小さな詩工場
礼儀正しく、しっかりした少年
燃えている
越冬
時がこわれている
失われた顔
日々の雑事
マッチのない国
小さな自由
十三番目の月
著者等紹介
コルドン,クラウス[コルドン,クラウス] [Kordon,Klaus]
1943‐。ドイツのベルリン生まれ。旧東ドイツの東ベルリンで育つ。経済学を学び、貿易商としてアフリカやアジア(特にインド)をよく訪れた。1972年、東ドイツからの逃亡を試みて失敗し、拘留される。73年に西ドイツ政府によって釈放され、その後、西ベルリンに移住。1977年、作家としてデビューし、児童書やYA作品を数多く手がける。本書でドイツ児童文学賞を受賞
ガンツェンミュラー文子[ガンツェンミュラーフミコ]
1943‐。千葉県生まれ。ドイツ語・ドイツ文学を学び、1972年ドイツに渡る。ミュンヒェン国際児童図書館に25年間勤務し、言語部門専門員として日本・韓国・中国・台湾などアジア圏の児童書を広く収集・分析。日本の児童書を紹介する展示の企画や講演などを行う。また、児童向けの日本の詩をドイツ語に翻訳するなど、日独の架け橋として活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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