出版社内容情報
1000年を越える物語の力
時は平安時代、荒れた都でたくましく暮らす草太は
年老いた僧侶に出会う。
僧侶は、古今東西の話を集めているといい、
草太は話の魅力にひきこまれ、自分も話を集めはじめる。
思いをよせる物売りの少女・千萱にも、話をきかせたり、
旅の商人から話を仕入れたりしていた草太だったが、
ある日、千萱の姿が見えなくなってしまう。
平安時代後期に編纂され全31巻、1000話以上を収録した説話集『今昔物語集』。
そこに収録されている話をちりばめた、あらたな今昔物語。
【目次】
内容説明
時は平安時代、荒れた都でたくましく暮らす草太は年老いた僧に出会う。僧は、古今東西の話を集めており、草太は話を聞くうち、その魅力に引きこまれていく。そんなある日、草太が思いをよせる少女・千萱が姿を消す。全三十一巻、千話以上からなる説話集『今昔物語集』。その話をちりばめた、あらたな今昔物語。
著者等紹介
森谷明子[モリヤアキコ]
神奈川県生まれ。2003年、紫式部を探偵役にした王朝ミステリ『千年の黙 異本源氏物語』で鮎川哲也賞を受賞しデビュー
佐竹美保[サタケミホ]
富山県生まれ。SF・ファンタジーの分野で多くの表紙、さし絵を手がける。内外の作家から厚い信頼を寄せられている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
52
平安時代末、荒れ果てた都でたった一人で生きる少年草太は、ひょんなことから老僧に出会う。僧と会った池で起きた不思議な話を聞いた草太は、その魅力に惹きつけられていく。様々なお話しを集めている僧に教えようと、草太も色々な人からお話しを聞くようになります。友達の千萱や市で出会った人達も草太が水を向けると次々話してくれます。その様子に、昔は語ることが何よりの娯楽だったんだろうとしみじみ思いました。人から聞いた話しを自分好みに改造したりお話しが派生していく様も描かれていて楽しかったです。2026/01/08
もちこ
35
「今昔物語」の入門書にピッタリだと思って読んでみたら、とっても面白かった! お話の力を感じることができる本。 児童書なので、ふりがなが振られているのと、やさしい言葉遣いに翻訳してくれているので読みやすい。 日本の古典文学を気軽に読んでみたい人におすすめ。2025/12/24
りらこ
21
時は平安時代の後期。 彼らをとりまく音はおそらく自然の生き物の声、風に揺れる木々の音、牛車の車輪の軋む音などだろう そこに人の声。「面白い話」を語る声。市にあつまる人々にとって、好奇心を満たすものであり話を通して日常を超えて体験ができ、みなで感想を言い合える娯楽のひとつだったことだろう。 必死に生きている孤児たちが主人公。身分制社会と自分の境遇を受け入れ、知恵を巡らせて生きている姿を読むと、彼らが次にどんな行動にでるのか、そして彼らなりの幸せをつかむのかと、応援する気もちでいっぱいになる。 2026/01/20
入江大和
5
少年少女世界文学全集でその昔に読んだ「今昔物語」、好きだったなあと思い出し、懐かしさで読んでみました。 異聞とある通り、架空の少年少女の成長と、怪しい僧と高貴な方との関わり、行方知れずになった少女の行方に、物語が絡んで一気読みでした。そうそう、お話はこうでなくちゃね!2026/02/22
鳩羽
4
京を一人で生き抜く草太は、荒れ果てた屋敷で釣りをしているときに老僧と出会う。その老僧が語る物語と引き換えに魚を分けてやり、以来、会うたびに互いに話を聞かせあったり食べ物を貰ったりと交流するようになった。あるとき、親しくしている女の子・千萱の姿を見なくなり、心配になった草太は手がかりを探して都を探し回るが…。「今昔物語」の話が、人々の慰めとしてだけでなく、取引材料や社交の道具、また、現実の偽姿、未来の希望として置かれ、どちらの物語も楽しめた。続きが気になる、という気持ちの強さがなにか大きな力になるのだなと。2026/02/14




