出版社内容情報
復讐のためであれば、どんなこともいとわないもう一人の封魔楊月。貧しさ故に封魔開発のための実験台にされた思い出がよみがえる。
渡辺仙州[ワタナベセンシュウ]
佐竹美保[サタケミホ]
内容説明
泉州から蘇州へ向かう乗合馬車に同乗した九人の客と御者と用心棒。十一人は、とある村に迷いこみ、でられなくなる。乗客の中には、妖魔ハンターからの追跡を逃れた封魔の楊月がまぎれこんでいた…北宋時代の中国を舞台にしたホラーファンタジー封魔鬼譚第三弾は、楊月の活躍を描く。小学校高学年から。
著者等紹介
渡辺仙州[ワタナベセンシュウ]
1975年、東京に生まれる。小中学生時代を北京ですごす。同志社大学大学院工学研究科を経て、京都大学大学院工学研究科博士後期課程満期退学。日本地下水学会会員。河南農業大学で日本語教師を勤める
佐竹美保[サタケミホ]
1957年、富山県に生まれる。デザイン科を卒業後、上京。SFファンタジーの分野で多数の作品を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mocha
86
乗り合い馬車に乗り合わせた九人が辿り着いたのは、歩いても歩いても出られない村。おまけに人を砂と化す妖魔が現れ…。今回は、1巻で姿を消した楊月が主人公。悲しい過去の記憶が、今更なぜ彼を苦しめるのか。シリーズを通して人物造形が面白く、もっと深く知りたいキャラクターばかり。ぜひ続編を書いてほしい。2017/10/08
chimako
64
どんどん面白くなってくる。今回は李斗ではなく楊月のお話。親に売られ朝廷の実験台にされ、あげくに封魔となった少年の来し方も語られる。その楊月が乗り合わせた馬車が斜面を転げ落ちやっとたどり着いた村。閑散とし時間が止まった様な村からはどうしても抜け出せない。逃げようとすると白い毛に覆われた化けものに襲われる。算術を駆使して出られない村の謎を解き明かそうとする治水技師。五感に長けた絵師。そう、この絵師はあの李斗の兄。実態のない記憶だけが行き続ける村の中枢で楊月が見たもの、取り込んだもの。次作が待たれる。2019/08/30
つき
5
1巻に登場した楊月の過去と現在の物語。 泉州から蘇州に向かう乗合馬車に同乗した九人の客と用心棒。十一人はある村に迷い込み、出られなくなった。それに巻き込まれた楊月は、売られた先で仲間になった子に裏切られ、《封魔》となった過去を思い出していた。過去と現在が交差する後半は、1巻、2巻とリンクするところもあり、楽しめた。
雀
2
★★★☆☆ 全3巻の3巻目。水滸伝より100年くらい前の北宋時代の泉州が舞台のファンタジー。おおーっ。ここでこう来たか!という感じ。1巻目読了した時点の、よくあるタイプなお子様ファンタジーという読後感から、全3巻で終わらず続巻が出ることを願ってます、というくらいに変わってしまいました。図書館本。2017/04/27
チタカアオイ
0
【図書館】2017/08/13